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回復期の入院期間は長いです。


◆ すぐに退院できる人は少ない



回復期リハビリテーションの入院期限は、脳卒中なら6か月、骨折など整形系なら3カ月です。

なので、仮に入院期限いっぱいまで入院するとなると、

何か月も入院することになります。


実際、入院期限いっぱいまで入院している人のほうが多いです。


もちろん、入院期限いっぱいまで入院する必要がないぐらい回復する患者さんがいます。

そういう患者さんは、期限まで待たずに退院されます。

しかし、そういう患者さんは少ないです。


理由の一つは、高齢者が多いので、若い人に比べて回復がしにくいこと。

もう一つは、家族の要望が高くて、期限いっぱい使ってしっかりリハビリをしてほしいという要望があります。


医療者側からすると、

「もうこれ以上リハビリしても回復は見込めない」

と判断して、期限が残っているけど退院を勧めたとします。

しかし、家族は

「いや、まだ歩くのが不十分だ。もっとしっかり歩けるようにしてほしい」

という感じです。

「まだ入院期限は残っているだろう。だったら期限いっぱいまで使ってリハビリしてほしい」

という要望が非常に多いです。


こういう要望は本人から言ってくるのではなく、

たいていは家族の要望です。

本人は「はやく家に帰りたい」と言います。


◆ 本人と家族の対立



患者本人は「はやく家に帰りたい」

家族は「いやもっとリハビリしろ」

という対立構造は、めちゃくちゃ多いです。

本当に多いです。


でも本人は一日でも早く帰りたいと思っているので、

嫌々入院を継続していることになります。

リハビリをしていても、どこか集中できないし、

ことあるごとにリハビリスタッフに

「もうリハビリはせん!もうええ!はやく帰らせろ」

と怒り出します。


リハビリ拒否をする患者さんも少なからずいます。


本人はもうこれ以上入院したくないのです。


でも家族は「いや、もっとリハビリしたらもっと良くなるはずだ」

と、期限いっぱいまで入院させようとします。


こういうことになると、患者さんからスタッフに

「いつまで入院させるんだ!はやく退院させろ」

と言ってきます。

いやいやいや、あなたの家族が退院させないんですよ。


けっこう歩けるようになっているんですけどね。

でも家族はまだ満足していなくて、期限いっぱいまでリハビリ入院してほしいと言ってきます。

スタッフとしても、患者さんからの苦情を一身に受けますから困ります。

家族が受け入れ態勢をできていないから退院させられません。

文句があるなら自分の家族に言ってほしいと思いますが、

こういうことは日常茶飯事にあります。


◆ 不十分なまま帰ることもある



あまりに患者さんから「はやく帰らせろ!」と言ってくると、

場合によっては、リハビリ不十分でも帰ることがあります。


不十分としっても、最低限ギリギリ許せる回復が前提です。

本当はもう少しリハビリして、もう少ししっかりしてから帰ってほしいのですが、

しかたありません。


患者さんが勝手に病院を飛び出して無断離院する可能性があるからです。

無断離院されると問題ですから。

そうされるぐらいならギリギリ退院OKで帰ってもらうことがあります。


退院はその人それぞれの事情があります。

うまく調整するように日々努力していますが、

患者本人と家族の意見の衝突は、看護師に火の粉がかかってきますので大変です。


患者さんは早く自宅に帰りたいのですが、

回復期リハビリテーションは何か月も入院することが多いで、

そういうもんだと知っておくことは大切です。




それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。




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