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誰が言ったのか、この言葉は本当に好きです。


◆ 人生を肯定的に考えること



「人は、産道を通る恐怖を感じさせないために産まれる時の記憶がない。そして、歳をとると死ぬ恐怖を感じさせないためにボケがある。この世に来る時とこの世を去る時は怖い。しかし、どちらも味わないようにうまくできているのだ」

誰が言ったのかわかりませんが、この考え方がとても好きです。

なるほど、と思います。


産道を通るというのは、単に「せまい所を通る」という意味だけでなく、

この苦しい現世にいよいよ産まれてくるという恐怖を表しています。

これからいろんな試練が待っているのだ、という恐怖です。


そんなことを思っていたら赤ちゃんは産まれてきたくなくなりますね。

でも、いよいよ産まれるよっていう時は、その恐怖を感じないようにしてくれいます。


やがて歳をとってくると認知症というボケがあります。

歳をとればとるほど、ボケる確率が上がります。

昔昔、今より寿命がもっと短かった時代は認知症はほとんどなかったと言われています。

認知症というボケは、死ぬ恐怖を感じさせないようにするための「長生きしたことのご褒美」と言えます。


実際に自然界がそういう意図でこのような現象が起きているとはわかりませんが、

こういうふうに物事を考えることで、人生を肯定的にとらえることができるのではないでしょうか。


◆ 人生の幸せは、とらえ方一つで変わる



しかし、認知症になったら死の恐怖を味わわなくて済むというのですが、

そこまでボケてしまうと、周りの人に迷惑になるんじゃないでしょうか。


徘徊したり、おしっこやうんちを漏らしたり、暴言暴力があったり、すぐに忘れて同じことを何度も聞いてきたり…。

いわゆる「ボケ老人」となって、周りの家族や介護者にすごく迷惑をかけていまう。

介護度が高く、目が離せない。

周りはたしかに大変になるでしょう。

しかし、当の本人は、怒られてもすぐ忘れるし、根に持たないし、とにかく論理的な思考ができませんので、「死とは何か?」という哲学的な思考はできません。

「今の自分はヤバい状況だ」という認識もないでしょう。

だからこそ、幸せと言えます。

明日への恐怖を感じない幸せ。


たしかに周りの人は大変でしょうが、本人は幸せ。

むかーし、むかーしの遠い思い出に囲まれながら最後を迎えるということなら、ボケもそう悪くはないのかもしれません。

介護する人も、「ああ、この人はスーパーボケてしまって、それはそれで死の恐怖を感じなくなってよかったのかも」と、目の前の認知症の人をあたたかい目で見れるようになるかもしれません。


ボクはこの言葉を知ってから、

「ああ、そうだな。認知症になったことで良いこともあるんだな」と思うようになりました。

たしかに認知症看護は大変です。

この言葉を知らなかったら、きっと認知症の人を嫌いになっていたと思います。

この言葉のおかげで、今までよりあたたかい目で認知症の人を見れるようになりました。

要は、とらえかたなんです。




それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。




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