【入院の実態】不必要な入院がはびこる病院

もういつでも退院できるのに病院のベッドの都合で退院させないっていうのが大嫌いなんだよね。他の業種では許されないことが、病院では平然とまかり通る。必要な治療やリハビリや療養の為に入院しているのなら分かる。しかし、お金の為に不必要な入院を長引かせるのは本当に良心が痛む。

— ふるたによしひさ＠看護師×医療Webメディア (@yoshihisanurse) March 17, 2022

本来、病院は困った人が来るところです。

治療やリハビリや療養が必要な人が入院します。

しかし、現実は、不必要な入院は多々あります。

典型的な例は、「ベッドを埋めたいから退院を引き延ばす」でしょう。

よくあります。本当によくあります。

患者はいつでも退院できるんですが、病院の都合で退院を引き延ばします。

医療的にも退院できるんです。

しかし、できるだけベッドを埋めて満床にしておきたいから、

「もう少しだけリハビリをしてしっかり歩けるようになってから帰りましょう」

「年末年始は医療機関や介護事業所が休みなので、何かあっては大変になりますから、お正月を過ぎてから退院しましょう」

「退院前カンファレンスがまだなので、カンファレンスの日程を決めて、おこなって、それから退院をしましょう」

などなど、理由はいっぱいありますが、

どれも病院の都合です。

次に、病院の意向ではなく家族の意向で退院できるのに退院させないことがあります。

認知症で不穏や暴言暴力があってなかなか次の施設が決まらないことがあります。

入院には「期限」がありますので、病院としては、施設申し込みをして、決まるまで自宅でみてほしいが家族が「仕事があるから親をみることができない」「私も病気持ちだから介護できません」という理由で、次の施設が決まるまで入院させておいてほしい、ということがあります。

病院としては期限が切れているし、自分の親や家族なんだから、ちょっとぐらい看てくれてもいいじゃないかと思いますが、そういうわけにはいかない家族もいます。

ホテルじゃないわ！と思いますが、よくあるケースです。

「今まで何十年とそれで生きてきたんでしょ？今に始まったわけじゃないんだから。なんで今さらそんなことを言うの？」と思いますが、こういう家族はけっこういます。

病院としては困ります。

ほとんどの患者は「早く退院したい」と思っています。

10年以上看護師をしているとよーーーく分かります。

ほとんどの患者は早く退院したいのです。

しかし、病院の都合や家族の都合でその願いは叶わないことがよくあります。

大人の都合というやつで、仕方がないのでしょう。

本当は、患者の意思を尊重して自宅退院をさせたいのですが。

認知症や高次脳機能障害などを持ったり、高齢だと、家族が患者の運命を決めます。

入院すると、家族が自分の運命を決めることがよくありますので、特に重い障害や認知症、高齢になると、最後の生活の場は自分で決められないと思ったほうがいいです。

もちろん、「本人がそう言うから」と本人ファーストの決断をする家族もいます。

しかし、入院したら全員が元の体に戻るわけではありません。

一人暮らしは無理、老老介護になるから無理、ということで施設に行くことになりますが、最近は施設が断ったり、空きがなかったりで、なかなか退院できないケースが増えています。

それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

≫ 1回の操作でOK！超簡単スマホでPC版を見る方法<>