認知症になりやすい人がいます。
それは「難聴」です。
他にも認知症になりやすいタイプはありますが、今回は「難聴」にフォーカスしてお話をします。
意外と知られていない、難聴と認知症の関係です。
◆ 静寂やコミュニケーション不足は、認知症を誘発しやすい
相手がなにをしゃべっているのか分からない…
なにをどう返事したらいいのか…
自分の言ったことを分かってくれたのか…
ああ、やっぱり分かってくれなかったか…
耳が遠くなると、コミュニケーションが難しくなります。
意思疎通がうまくいかなくなってきて、だんだん話すことがしんどくなります。
何度も説明をしないと分かってくれない。
何度も説明をしたのに、分かってくれない。
自分も相手が分からない。何を言っているんだか…。
周りの人は楽しそうに笑顔だ、一体なにを話しているんだ?
私は聞こえない。分からない。仲間に入れない…
そうしているうちに、話すことが億劫になりがちです。
そう。周りからの音、声などの聴力からくる刺激は、私たちが生きていく上で非常に大きな意味を持っています。
無意識でも意識していても、音は脳を常に刺激しています。
思いがうまく伝わらない。相手の言っていることが分からない。
こうしたコミュニケーション障害がいかに脳にとって良くないことか。
また、静寂もよくありません。
私たちは、目や皮膚感覚、味やにおいなど外界からの刺激をいろんなセンサーで感じ取っています。
聴力というセンサーを一つ失うだけでも、大きな損失になります。
難聴は大切なセンサーを失うだけでなく、コミュニケーションという人間にとって非常に重要なことをやりにくくしてしまいます。
難聴が、意欲をなくし、刺激をなくし、コミュニケーションをなくし認知症になりやすくします。
◆ そもそも多くの人が補聴器を知らなすぎる
みなさんは、補聴器のことをどれほどご存知でしょうか?
補聴器というのは、メガネと違って買ってすぐに世界が変わるものではありません。
まずこれを知ってください。
メガネってお店で買うとその場ですぐにちゃんと見えるようになるでしょう?
補聴器は違います!!
補聴器というのは平均5〜6回も調整しないと使い物になりません。
— ピストン@ココロとカラダ健康増進認定看護師 (@nursepiston) November 17, 2019
メガネと違って、買ってすぐ世界が変わる物とは違うのです。
何度も調整をしてやっと自分の耳に合います。
これを知らない人が多すぎます。
なのでせっかく補聴器を持っているのに、ちゃんと聞こえていない人が多いのです。
補聴器は、平均5~6回も調整をしないと、本当にその人の耳に合ったものになりません。
平均で5~6回です、人によってはもっと調整が必要です。
メガネとはまったく違うんですね。
これを知らないために、メガネ感覚で「もうこれでおふくろは大丈夫だ。前より聞こえるようになったな」と家族も勘違いしてしまう。
何度も何度も調整をしてやっとものになる、それが補聴器です。
だから買ってからろくに調整をしていない補聴器は、その人に合っていないはずです。
まずは補聴器をちゃんと調整して、聞こえるようにしましょう。
日本人の補聴器の使用率はイギリスの半分です。
海外では積極的に補聴器を使っています。
日本人は「歳のせいでしかたないから」と補聴器に消極的な人がいます。
そんなこと言わず補聴器を使いましょう。コミュニケーションがうまくとれないと人と会うことが億劫になりますし、刺激が減り認知症になる率を高めます。
補聴器は高いものです。
でも耳鼻科の医師に一筆書いてもらうと1割負担で購入できることをご存知ですか?
自立支援法という法律がありまして、その中に書いてあります。
耳鼻科の医師の一筆があれば、補聴器は1割負担で購入できます。
詳しくは補聴器販売店で聞いてください。
これはぜひ知っておきたいことですね。
これを知らないために、購入をためらっている人がいますので、ぜひ広めてください。
◆ 難聴を「歳のせい」にして放っておかないこと
耳が遠くなることを「歳のせい」として諦める人は、本当にたくさんいます。
これは先ほどから言っているように、よくありません。
早めに補聴器を購入して、コミュニケーションがちゃんととれるようにしましょう。
孤立しないようにしましょう。
耳鼻科の医師の一筆があれば1割負担で購入できますので、遠慮はいりません。
難聴が進んでしまっては補聴器でも難しくなります。
認知能力が低下すると補聴器の調整が難しくなります。
静寂のなかで生きていると脳にいく刺激が減り、認知能力を低下させることになります。
話しの輪に入れないことは、引きこもりの原因にもなります。
せっかく便利なものがあるので、もっと遠慮なく使いましょう。
認知力が気になる方に
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「聞こえ」気になる前に予備知識をどうぞ
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
もう少し早く知っていれば、安く購入できたのに。
どれくらいの耳鼻科の先生たちが知ってるのでしょう??
病院から紹介してもらった業者から補聴器を身内が購入。
nikkiさん>>
これはあまり知られていません。
ブログやTwitterで情報発信ができてよかったです。
多くの人に知っていただきたいですね。
私も母が認知症になってから片耳が全く聞こえていないことを知りました。
2つあるもののひとつが削られることは、入ってくる情報が減ることを意味していますものね。
補聴器の件は初めて知りました。
ようこくん さん>>
補聴器の件は知らない人続出です。
ぜひいろんな人に広めてください♪