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厚生労働省は10月21日に、看護職員(看護師、准看護師、保健師、助産師)が2025年に約6万~27万人不足するとの推計を発表しました。

昔から看護師不足は叫ばれていて、現在も看護師不足で病棟をひとつ閉鎖したり、病院自体が業務できなくなっている病院もあります。

2025年にはさらに看護師不足が深刻になるとの予想ですが、どうしてそのようなことになってしまうのでしょうか?

それは団塊の世代が全員75歳以上になり、社会保障費が急増することが目に見えているからです。


◆ 75歳以上が急増すると、医療従事者の需要はもっと高まる。

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看護師の数は年々少しずつ増加しています。毎年約5万人が看護師国家資格に合格しています。

毎年5万人ってすごい数ですよね。

でも看護師はよく辞めます。しかも正看護師の離職率は約10%です。10人に1人の割合で辞めてしまうんですよね。なので、毎年看護師が誕生していても、追いつかないという試算です。


2016年には166万人いますが、025年には看護職員が約202万人必要と試算されています。

2025年には実際は175万人くらいまでしか増えないとされています。202-175=25万人が不足するというわけです。


団塊の世代が全員75歳以上になる2025年。

前にも言いましたように、認知症になる確率は75歳からグンと上がります。

90歳になるとほとんどの人が程度の差こそあれ、認知症になっていると言われています。


また脳卒中や転倒して骨折なども急激に増えます。

若い人の骨折はたいてい事故ですが、特に女性の高齢者だと骨粗鬆症を持っていることが多く、ドンッと強く座っただけで座骨、仙骨が折れることがよくありますし、腰椎も圧迫骨折しやすくなります。閉経後は特に骨折に注意が必要です。


75歳からは本当に健康に気を付けないと、あっという間に悪化してしまうリスクがあります。

なので、もっと若い時から健康に関心を持って、実行することが大切です。


◆ 都道府県別にみた看護職員の不足の状況


2025年に看護職員の不足が深刻化するであろう自治体です。

私の住んでいる京都はワースト10に入っていません。でも近畿では大阪が第2位となっています。

首都圏の不足が深刻化しそうな予想ですね。


◆ 潜在看護師を使いたい。けど戻ってきてくれるかなぁ。

看護師の資格を持っているけど看護師として働いていない「潜在看護師」がいます。

子育てや諸事情により看護師の仕事を辞めた方々です。

その数約71万人!ちょっとした都市の人口くらいいるんです。

潜在看護師の中には「もう一回看護師として働きたい」と考えている方は大勢います。


厚生労働省はこの潜在看護師が復職してくれれば、看護師不足が解消できるとして、あの手この手で「戻ってきてーー」としています。


でも長年のブランクがあると病院でついていけなくなったり、採血などの技術が落ちてしまっている人もいて、働きたいけど不安で働くことをためらっている人が多いのです。


◆ めざせ、健康寿命!

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医療従事者の数を増やすことも必要でしょうが、一番はなるべく医者にかからずにすむことです。

普段から自分の健康に気を付けていること。思うだけじゃなく、実行すること。


脂っこいものやスナック菓子をよく食べるのではなく、野菜中心のバランスのとれた食事を心掛ける。

適度に運動する。

タバコはやめて、酒はほどほどにする。

こういったことはやろうと思えばできますから、あとは実行するかどうかです。

実行しましょう。


歳をとるにしたがって、体のどこかが悪くなることは当然のことです。

みんな、いつかはガタがきます。


健康とはなにもまったく病気のない状態を言うのではありません。

たとえ何らかの病気をかかえていても、悪化せずうまくコントロールできていて、病気とともに毎日を安定して過ごしていけることも、その人にとっての健康なのです。

医療にかかるのを抑えることは、健康な人が増えるということ。医療費の抑制にもなります。


健康は一人一人の自覚と実行です。


未来を想像するとちょっと怖いニュースですが、適度な運動はやっておきたいものです。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

初出掲載:2019年11月8日

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