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私はもともと脳外科の救急病院で働いていましたから、急変の場面にはかなり経験が積んできたつもりです。

それでもいざ目の前の患者さんが急変を起こしていると、焦る気持ちは出てくるものです。

急変はそれが起こる前にいくつもの兆候が発生していると言われています。

その兆候にいち早く気付くかが、カギになります。

ご家族さんも、つい昨日まで特に変わりないと思っていたのに、今日は命の危険がある状態だなんて信じられないでしょう。

しかし高齢になればなるほど何が起こっても不思議ではありません。

急変時対応についてはまたいづれご紹介するとして、今回はごく基本的なことを書きます。






◆ 「おかしい」と思ったら、一人で悩まず誰かに相談して巻き込め

これは私が脳外科の救急病院で勤務していた新人の頃に、先輩ナースから言われた言葉です。

『患者さんの様子がおかしい、変だ、と気づいたら、その場ですぐにナースコール!患者から離れるな』

たまにナースステーションに駆け込んで「大変です!〇〇さんが!!」

と異変を知らせに来る看護師や医療スタッフがいますが、それはNGです。

必ずその場でナースコールを押して、応援を呼びましょう。


◆ 「変だ!」の内容をうまく言えなくても、とにかく現場に連れて行け

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特に新人ナースさんは患者さんが普段の様子よりどうおかしい状態なのか、うまく言えないことがあると思います。

ドクターや周りの看護師にうまく内容が伝えられないかも・・・

それでもかまいません。

事は緊急事態なのです。

「とにかくいつもよりおかしいんです!!来てください!!!」

これでいいのです。

もちろん、どう異変が起こっているのか端的に言えればそれはそれでいいのですが、さっきも言ったように、いち早く周りのスタッフを巻き込むことが大切です。

急変時対応は人手がいるのです。


◆ 普段から何度でもシミュレーションを!急変が起これば応援として駆け付けろ

脳外科の救急病院勤務そしてSCU(脳卒中専門集中治療室)勤務経験あり、日本ACLS協会のBLS(一次救命処置)認定プロバイダーの私でも、いざ急変となれば緊張感が走るものです。


ましてや急変の経験が浅い新人ナースや中堅ナースならもっと緊張することでしょう。


そうなるとうまく動けなかったりしますので、普段からしつこいくらい練習するのがいいと考えます。

各病院では定期的に急変時対応の勉強会があったり、院外でも急変時対応の講習がたくさんあります。

自分に不安な方はぜひ積極的に参加されるといいでしょう。


あと、私が持っている日本ACLS協会の講習に参加することをおすすめします。

この協会は病院関係者の間では非常に有名な急変時の対応スキルを磨くことを普及する目的の団体です。

とりあえずBLS(一次救命処置)認定プロバイダーの資格の取得を目指しましょう。

そのあとで、二次救命処置の資格をとればいいと思います。


この日本ACLS協会では一度BLS(一次救命処置)認定プロバイダーなどの資格を取得すると、あとは何回でも無料で参加できます。

復習するにはもってこいです。

ぜひ活用してください。


それではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。








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