こんにちは、ピストンです。
患者さんからの暴力についてのお話です。
この記事は医療従事者向けの内容ですが、一部に患者さんやその家族も被害に遭う場合もありますので、参考にしてください。
以前にも書いたことがありますが、今回はどう自分を守るかについてです。
● まずは情報収集
まずはその患者さんについての情報をとりましょう。
急性期病院では誰が入院してくるのか分からない場合が多いですので、来てみてからでないとどんな人か分かりません。それでも付き添いの家族などから情報を聞いて、普段から暴力行為があったかどうか、酒癖や怒りっぽいか、家族に手をあげることがあったか、などは聞き出せます。
あんまり日常的に暴力的な場合は、家族のほうから医療従事者に教えてくれることも多いです。
回復期病院の場合は、前の急性期病院から情報が来ますから、暴力行為があったのかどうか分かりやすい立場にいます。
まあ、暴力行為があった患者さんを受け入れるのはどうかとも思いますが、そういうこともあります。
大抵、ちゃんとリハビリを受けないことが多いので、転院してきてもあまり有効なリハビリが期待できないことがあります。
そりゃそうですよね。怒りっぽかったり、暴れたりする場合ちゃんとリハビリをするほうが珍しいです。
いづれにしても、事前にどういう患者か、過去の行動を知っておくことは大事です。
こちらの心構えや対応に影響しますから。
● 距離をとる
実際にその患者さんと関わるとき、例えば体調を聞く時や会話をするときには一定の距離を保つようにします。
バイタルサインを測る時はどうしても接触しないとできません。
その時は病室ではなくリハビリ室やナースステーションなど周りに多くの人がいる時に測るようにします。
何も絶対ベッドサイドで測らなくてもいいですから。
誰か男性看護師などにお願いしてもいいでしょう。
仕事上、どうしても接近せざるを得ないことがありますから、そもそも受け持ちから女性を外すというのが安全です。
女性医療従事者が殴られた例を見てきましたから、「女を殴るなんて男として最低だ」という発想は殴る患者には通用しません。女であろうと、男であろうと殴ります。
いつ殴りかかってきてもいいように、距離をとり、サッと避けられるように身構えておきましょう。
● 大声を出す
殴られたり、捕まえられたりしたら、大声を出して助けを呼びましょう。
遠慮はいりません。大声を出してください。
あんなにいっぱい人がいるはずの病棟でも、死角はいっぱいあります。
病室で殴られても当事者しか見ていない、知らないということは結構あります。
案外、みんな他人には無関心なところがあります。
大声を出して。叫んでもいいです。
今まさに危険な目に遭っていますということを周りに知らせることです。
早く助けに来てもらわないと、被害は大きくなりかねません。
殴る患者は本気ですから。
結構なパンチが飛んできます。
人によっては恐怖で声が出ないことがあります。近くのナースコールを押すだけでもいいです。
● 一人で対応しない
やはりこれが一番だと思います。
2人以上で対応する。
2人いれば対応しやすいのと、被害が受けにくくなります。
また複数人いることで、数の圧倒性による抑止効果もあります。
ただ精神的に理解力や判断力がない患者の場合は数の抑止力が効かないので、注意が必要です。
夜勤はただでさえ人手が少ないので危険が増します。
女性だけの夜勤を避けるようにしてください。
暴れているときは本当に力が強いので、女性スタッフが複数いても対応できないことがありますから。
● 暴力を受けたらどうするか
助けに来てくれた人が守ってくれます。
上司や同僚に状況を言いましょう。
必要なら診察も受けてください。
あとは病院の対応として、警察に通報するとか家族を呼んで状況説明をすることになります。
多くの場合は強制退院となります。
あと大切なのは、被害を受けた人のサポートです。
傷は治っても、心の傷は深いものです。
対応を間違えるとトラウマになって職場に戻れなくなる場合があります。
難しい問題ですが、周りのサポートは大事です。
日本看護協会では「医療現場の暴力対策」としてHPに載せています。
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こうした医療現場の暴力はどこの病院でもあります。クリニックでもあります。
でもニュースではほとんど流れません。
院内感染だけでなく暴力からも自分の身を守らないといけない時代になりました。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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