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何を信じても信教の自由が保障されていますのでかまいませんが、医療の現場では家族への説明に困ることがあります。


◆ 聖なる水をかけてと頼む家族



現在はコロナで家族は面会ができません。

なので、家族は正面玄関で着替えやタオルなどを看護師に渡すことになっています。


「このスプレーを母に振りかけてください。

中に聖なる水が入っています」


このような頼みごとをしてきた家族がいます。

このほかにも

「このタオルやパジャマには、特別なお香を振りかけています」

と、確かにお香のにおいがするタオルなどを持ってきます。

念を入れた特別なお香らしいです。


なんの宗教なのかはわかりませんが、なにかを信仰している家族に違いありません。

信教の自由がありますので、それはいいのですが、

こうした家族に科学的医学的な状況説明をするのは難しいことがあります。


◆ 医学よりも自分たちの願望が先走る



主治医が現状を説明します。

「〇〇さんは、現在こういう状態で、今後の見通しはこうで…」

〇〇さんは、くも膜下出血の女性で、開眼のみで、まったく発語できません。

四肢は動かず、表情もまったく無動。

昼間は眼を開けているだけで、こちらからの指示はまったく入らず、まったくなにもできない完全寝たきり状態です。

食事は、鼻の穴から栄養チューブで注入食を流しています。


家族とのカンファレンスで、医療者側から現状説明をしますが、なかなか嚙み合わないです。

家族「でも、食べられるようになりますよね?会話ができるようになりますよね?」

医療は100%という言葉を使いたくないものですが、まあ100%無理でしょう。


自分の家族がそんな状態になっているのはつらいですし、認めたくないかもしれませんが、事実そういう状態です。


オンライン面会でipadで面会したとき

家族「あ、いま笑った!」

そばにいてボクも見ていましたが、患者本人はまったく笑っていませんでした。

まじでまったく表情は微動だにせずでした。

でも家族は「あ、いま笑った!」と言います。


家族にはそう見えたのかも知れません。

本当に、表情は微動だにせずでしたが。

それについてチャチャをいれるつもりはありません。


現状では「回復の見込みはない」といういことを説明しますが、なかなか理解してもらえないことがあります。

そうなると退院後の生活をどうするか?ということについて、医療介護側と家族と齟齬がうまれます。


◆ 事実を淡々と説明



未知の現象や信仰の力を信じている家族への説明は、医学的事実を淡々をお話しています。

医療者側は信仰とは別に事実を話しますが、家族は信仰の力の可能性を話してきます。

家族「先生はそうおっしゃいますけど、口から食べられる可能性はありますよね?」

医師「そう思いたい気持ちは分かりますが、現状はできないと考えます」

いつも看病している看護師から見ても、口から食べられるのは不可能でしょう。


こうなると、介護の大変さの認識が医療者側と家族で大きく差が生まれます。

自宅で介護すると言っても、「そのうち口から食べられるようになるから胃ろうは造らない」とか言います。

自宅介護ではない提案では、老健へ提案すると「そこでリハビリ継続できるし、やっぱりもっと良くなるよ」と家族は言います。

家族は信仰の力もあるので、もっと良くなる、いやきっと良くなると信じています。

しかし、老健のリハビリは回復期リハビリテーション病棟と違って、「現状維持」を主たる目的にしていますので、ここの病院のようなリハビリは期待できません。


なので、医療者側と家族との認識がだいたい同じでないと、退院した後どうするのか?を決めにくくなります。

信仰は信仰として、現代医療は現代医療として、それぞれ正しく認識してもらえたらと思います。



それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。





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