【第111回 看護師国家試験(予想)】
— ふるたによしひさ@教育系看護師YouTuber&ブロガー&ライバー (@yoshihisanurse) September 10, 2021
問10、患者が苦しそうにしている。体温39.8℃、脈114、血圧128/71、SPO2=93%
この時何を疑うべきか。
1.悪夢を見ている
2.尿路感染
3.新型コロナウイルス感染症
4.呪いが悪化
5.サンにふられた pic.twitter.com/jq6KHevw0I
おしっこが白く濁る。おしっこをしてもすぐにまたトイレに行きたくなる。膀胱にムズムズする感覚がある…。
こうした症状は尿路感染を疑います。
発熱がなくても尿路感染です。
咳や咽頭痛や痰の増加など風邪症状がないのに、突然の高熱があった場合も尿路感染を疑います。
要するに、「おしっこ」が菌に侵されているのが原因です。
◆ 尿路感染症は院内感染の40%と多い病気
日本泌尿器科学会の「泌尿器科領域に於ける感染制御ガイドライン」によりますと、
院内感染の40%が「尿路感染症」です。
尿路感染症は院内感染の約 40% を占めるといわれ,そのほとんどが泌尿生殖器に対する手術・手技(約 10 ~20%)やまたは尿道カテーテルの留置(約 80%)が原因である
それぐらい尿路感染症は多いのです。
とくに尿道カテーテルを入れている患者さんは、尿路感染症になることが多いです。
これは医療現場にいる身としてはたしかに実感しますし、管理の難しさがあります。
◆ 女性はとくに気を付けましょう
女性の場合は尿道口から菌が入りやすいため、特に気を付けましょう。
拭く時は前から後ろへ拭くように。
あまりトイレに行くのを我慢しすぎないように。
もちろん男性も同じです。
陰部は清潔にするように心掛けましょう。
◆ 尿道カテーテルの交換は2ヶ月を超えないようにしましょう
これも「泌尿器科領域に於ける感染制御ガイドライン」に書いてあります。
尿道カテーテルの交換時期ですが、カテーテルの閉塞や劣化がなければ、交換時期が過ぎても問題ありません。
ただし、2ヶ月を超えないようにしましょう。
2ヶ月以内でしたら、とくに決まった交換時期はなく、個人によります。
看護師のなかでも、「この前留置してからもう1か月が過ぎているじゃない。なんで交換していないの!?」と怒る人がいます。
なぜか「交換時期は1ヶ月」と信じている人がいます。
べつに、カテーテルが閉塞や劣化していなければ、2ヶ月を超えていなければいいのです。
これを知らない人がいます。
まあ1か月で交換しても悪いわけではありませんが、根拠を知っておくことは大事です。
看護師で「泌尿器科領域に於ける感染制御ガイドライン」を読んでいる人はそう多くはいないかもしれません。
しかし、「泌尿器科領域に於ける感染制御ガイドライン」には、全領域に関するとても有意義な感染対策が書いてありますので、気になる方はぜひ読むことをお勧めします。
ネットで無料公開されていますよ。
参考リンク ≫ 泌尿器科領域に於ける感染制御ガイドライン
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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