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◆ 高齢者はクーラーを嫌う人が多い



夏になると入院患者の家族からこういう相談を受けます。

「退院してもいいんですけど、今は暑い時期だからもう少し病院にいさせてもらえませんか？」

家族の話によると、家ではクーラーをつけないらしくて、何度言ってもクーラーをつけないから困っているというのです。


クーラーを嫌う高齢者は多く、そういう人は何度言ってもクーラーをつけません。

家族も言い疲れてしまう。

そして体調を崩してまた入院。

ほら見ろ、言わんこっちゃないと思うでしょうが、本人は「クーラーは健康を害する」と思っているので絶対に使いません。

だから夏の間は入院していてほしいと家族は思うのですね。

まあ、それが通るばかりではありませんので、退院していく患者もいますけど、家族は心配ですね。


クーラーはぜひ使いましょう。

「クーラーは体調を崩す」と信じている高齢者は、クーラーの風の当たり方が悪いからです。

いまのクーラーは風が人に直接当たらない機種がとても多いので、安心です。

古いクーラーも、寝る場所を風が直接当たらないところにするとか、扇風機を併用するとかして、ぜひクーラーを使いましょう。

クーラーを使わないほうが体調を崩すリスクが高いです。


でも、クーラーは悪いと信じている高齢者は考えを変えない人が多いでしょうから、難しい問題です。


◆ クーラーのリモコン操作が分からない高齢者も多い





そうなんです。なんで高齢者がクーラーをつけないかというと、

クーラーのリモコン操作が分からない人がいるということです。

「そんなのリモコンに冷房・暖房って書いているからすぐわかるやん」と思うなかれ。

それでもリモコン操作が分からない高齢者は意外といます。

若い人にはわからないことですが、テレビのリモコンすら操作できない高齢者はけっこういます。


一人暮らしの高齢者の場合、こうなると難しいですね。

同居の場合は家族がこっそりクーラーをつけることもできるでしょうが。


◆ 頼むからクーラーを使ってくれ





高齢になると

①そもそも加齢により暑さを感じる感度が鈍くなる

②クーラーは体に悪いと信じ込んでいる

③リモコンが使えない

というのが理由で、クーラーを嫌うようになる人がいます。

それで毎年救急搬送されています。

「去年は大丈夫だったから、今年も大丈夫だろう」というのは危険です。

今年こそ体調を崩す可能性があります。

毎年、家のなかにいて熱中症で死亡する高齢者は多いです。

難しいですが、ぜひ考え方を変えていただいてクーラーを使いましょう。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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