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閉じ込め症候群をご存じでしょうか。

意識を保っているが、眼球運動以外は、四肢麻痺などで動くことも話すこともできない状態のことです。

閉じ込め症候群は、Plum and Posner氏が提唱した名称で、意識が保たれ開眼していて外界を認識できるが、完全四肢麻痺と球麻痺のため、手足の動きや発話での意思表出能が失われた状態を指す。患者は寝たきりで四肢は全く動かせず、緘黙状態を呈する。


ALSで眼球のみが動く人もこの閉じ込め症候群に当たります。

まったく動かず話せず、でも意識は清明な状態です。


◆ コミュニケーションをどうするか



まったく動かず、話せずの状態ですので、コミュニケーションをどうするかが難しい。

意識はあります。はっきりあると言われています。

人によっては、表情すら変えることができません。

痛みを刺激を与えても表情が変わりません。

痛そうな素振りすらできません。

眼球しか動かないので、何を思っているのか読み取るのは容易ではありません。


実際にボクは閉じ込め症候群の患者さんの看護をしたことがあります。

その患者さんは脳梗塞で、脳幹に脳梗塞が起こりました。

ALS患者ではありませんが、同じ閉じ込め症候群です。

意識の部分は無事だったので、意識はある。

しかし、四肢麻痺でまったく動かず、一言もしゃべることができません。

指をピクリとも動かすことができません。

表情もいわゆる無表情です。

眼球とほんの少しだけ首が動くだけ。

眼球運動で「イエス」「ノー」を示して、コミュニケーションをとろうと試しましたが、無理でした。


こうした状態になると、回復はほぼ難しい。


意識は正常なんです。

患者さんの心の内はいかほどか。


◆ 閉じ込め症候群の患者の72%が「幸せ」と回答



閉じ込め症候群は、眼球の上下運動(水平運動はできない)とまばたき(上眼瞼の運動)のみ可能です。

したがって、自己と外界との意思疎通は、まばたきまたは眼球運動をもってのみ可能であるといえます。


こうした状態で意識は正常ですと、どれほどつらいか。

生き地獄のような状態でしょうか。


ところがベルギーのリエージェ大学の論文で、

閉じ込め症候群の患者の72%は「幸せ」と回答したというのがあります。


ベルギー・リエージュ大(University of Liege)のスティーブン・ローレイズ教授(神経学)率いるチームは、フランスの閉じ込め症候群患者団体ALISに所属する168人に対し、病歴、心の状態、生活の質に関する聞き取り調査を行った。
(眼球運動による)回答は介護人に記録してもらった。
すべての質問に回答できた患者のうち、「幸せだ」と答えたのは72%、「不幸せだ」は28%、「自殺したい」は4%だった。


眼球運動で患者本人に答えてもらったのです。

その結果、72%が「自分は幸せだ」と答えました。

この研究論文はイギリス医師会のオンライン医学誌「BMJ Open」に発表されました。

閉じ込め症候群の患者の自殺ほう助に一石を投じた論文です。


この世にはたくさんの病気がありますが、

閉じ込め症候群はこの世の生き地獄を味わう残酷な病気というふうに思われています。

実際そう思う方は非常に多いと思います。

かたやその一方で、そうは思わない人もいます。


看護師のボクができることといえば、

閉じ込め症候群の患者さんが、

「いかに安全に安楽に過ごすことができるか」です。

看護師としての観察力と技術が問われますし、

深く想像力たくましく接することですね。





それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。



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