脳の手術ってものすごく繊細なんです。
私は医師ではないので、当然やったことはないのですが、脳外科にいると脳外科医の腕のすごさを目の当たりにします。
ほんの数ミリずれたらアウト。
そんな繊細な脳手術で、患者さんがバイオリンを演奏しながら手術をしている模様を報道されました。
BBCニュース - 脳の手術中にバイオリンを演奏、患者の左手を守るため 英病院 https://t.co/BkFGHQr36S pic.twitter.com/6f0AadM3C0
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) February 20, 2020
↑上のツイート内の動画をクリックすると、実際の手術中にバイオリンを演奏しているところを視聴できます。
ぜひ、見てみてください。
なんでバイオリンを演奏しているの?
患者さんはバイオリニスト。バイオリン演奏家で、今回の脳腫瘍により左手領域にメスを入れる必要がある。
運動機能の領域を傷付けていないかチェックしながらメスを入れていく必要がありました。
そこで、患者さんにバイオリンを演奏してもらい、脳を傷つけていないか確認しているのです。
もちろん、手術中は患者さんは覚醒していますよ。
途中から麻酔から覚めてもらっています。頭をカポッと開けたまま、脳が丸見えのままです。
「ええーっ!こわー!」
と思うかもしれませんが、無理もないですね。
そんなことして大丈夫なの?って思うでしょ。
大丈夫なんですね。
なぜなら、脳には痛みを感じる神経がないから。
なので麻酔から覚めているときに脳にメスを入れても痛くないんです。
皮膚や頭蓋骨には麻酔はかけています。
なんだか不思議な感じがしますが、実際脳手術中に患者さんをおこして、手を動かしてもらったり、会話をしたりして、脳の他の所を傷つけていないか確認しながらおこなうことはあります。
それくらい脳は難しく神秘的な臓器です。
そこでバイオリンを演奏させてくれるところが、日本と違い堅苦しくない海外ならではですね。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。