市販の便秘薬と下痢止め薬は正しく使わないとあとで困ることになるかも知れません。
薬の用法・用量を正しく守って服薬するのは、他のすべての薬に言えることです。
最近はかぜ薬やロキソニンなどドラッグストアで買える薬が増えてきましたので、とりあえずのセルフケアができやすくなりました。≫ マツモトキヨシ公式通販サイト
それはそれで大変便利なことですが、ほとんどの薬には副作用があります。
また、それぞれの薬には特徴があって、依存しやすくなるとか効果がだんだんなくなってくるとか、気を付けておきたいポイントがあります。
◆ 便秘薬には大きく分けて2種類あります。
非刺激性の便秘薬
「酸化マグネシウム」
「マグミット」
「カマグ」
これらの便秘薬は非刺激性の部類になります。
腸を動かしてお通じを出すというものではなく、腸の中に水分を貯めて便をやわらかくしてスルッと出しやすくするものです。
たっぷり水分を含んだ便のほうが出やすいというわけです。
また、こうした便のほうがあまりイキまなくてもいいというメリットもあります。
お腹が痛くなるのは腸が動くからというケースで発生することがあります。
でもこの非刺激性の薬では、そもそも腸を動かすのではないのでお腹が痛くなりにくいのです。
基本的にこれらの非刺激性の便秘薬は比較的安全な薬とされています。
あまり副作用は出ないと言われています。
しかし、2015年に持田製薬が出している資料に、「高マグネシウム血症」による注意喚起がされています。
「マグミット」を服薬中の高齢者が高マグネシウム血症になり死亡した例が報告されています。
比較的安全といわれている薬でも、摂り過ぎは危険です。
大量に服用するとか、長期間の服用は避けたいところです。
刺激性の便秘薬
刺激性の便秘薬は大腸を刺激して動かして便を出す作用のある薬です。
「センノシド」
「センノサイド」
「プルゼニド」
「ラキソベロン」
「ピコスルファートナトリウム」
など、これらの薬は大腸を刺激して動かします。
その際、腹痛を感じることがあります。
大腸を直接動かすことで排便を導くというものです。
非刺激性の「マグミット」などが便秘薬の第一選択薬になるのですが、それでも排便がない場合はこれをつかうことがあります。
◆ 下痢止め薬は一時的に使うようにしましょう。
先の「高マグネシウム血症」の例のように大量の服薬は危険です。
刺激性便秘薬の場合は、使っていくうちにだんだんと効き目が薄くなってくるという特徴があります。
「プルゼニド」「センノシド」などは「センナ」という植物から作られています。
これを長期間服用すると、効き目が弱くなってきます。
最初のころは1錠か2錠で充分効いていたのに、だんだんそれじゃあ排便が難しくなってきます。
3錠、4錠を増やしたり、便秘時だけ服用していたのに、毎日飲まないと排便ができなくなったりします。
こうなると便秘薬を飲まないとお通じそのものが出なくなってしまう。
実際、高齢者にはこうした常習性になってしまった人が大勢います。
なので、できるだけ薬を使わない方法を模索するのがいいと考えます。
「プルゼニド」や「センノシド」を飲むと排便があるので、ついつい楽な方法を選択しがちですが、本来は一時的に使うのがいいのです。
下痢止め薬も一時的に使うようにしましょう。
下痢は体の中にある悪いウイルスや菌などを出すために起きる現象であることがわかっています。
悪いものが体内にあるので、それを出そうとして下痢がある場合、止めてしまうとどうなるか。
悪いウイルスなどが早く排出されずにずっと体内にあることになります。
これって、かえって体に悪いことです。
下痢の場合は出し切るのが本来はいいのです。
もっとも脱水や肛門周囲の皮膚のただれ、電解質のバランス崩れなどよくないこともありますが、基本的に下痢という現象には意味があります。
会議などでどうしても今だけ下痢を止めておきたいという場合に使うようにして、続くようなら医療機関にかかるのがいいと思います。
◆ 便秘や下痢には腸内環境を整えること
排便状況がいい人は、腸内環境が整っている人が多いです。
これを目指すのが一番理想です。
たとえば、ヨーグルトなどの乳製品をよく食べる。
乳酸菌は善玉菌で、腸内環境を整えるためには大事な菌です。≫ 腸内環境を整え、カラダの内から体質改善
ただ、砂糖が含まれているヨーグルトは食べ過ぎると糖分過多になるおそれがあるので、注意です。
納豆やお酢といった発酵食品は腸にいい食品です。
応用として「オリゴ糖」もいいんです。
オリゴ糖はビフィズス菌の原料になり、ビフィズス菌を増やしてくれます。ビフィズス菌は乳酸菌の一種で、腸内フローラバランスの改善に大きな力を発揮してくれます。
入院患者さんや老健施設入居者さんのご家族が、「便秘対策に」と持ってきてくれることがあります。
それくらい一般にメジャーなんですね。
◆ よく歩くこと。できれば腹筋が最強。
よく歩く人も便通がいいことが多いです。
なので、歩きましょう。
小一時間くらい歩くと効果的です。
あと高齢者などではちょっと難しいことがありますが、「腹筋」をするととても便通がよくなります。
しかも速効性があり、しっかり腹筋をすると早い時期にもよおしてきます。
腹筋は筋肉を鍛えるだけでなく、腸を鍛えることにもなります。
これは腸蠕動運動を亢進させて、腸の動きがよくなります。結果、便秘ではなくなるということです。
私は元ボディビルダーですので、腹筋による便通の良さは自ら実感しているところです。
腹筋するのが難しい場合は、寝転がっておへそを見るように覗き込む動作だけでも効果が期待できますので、できる方はやってみてください。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
なるほど・・・勉強になります。
薬に頼りすぎず、運動などでカバーできることはなるべくそうしたほうがいいということですね。
werewolfさん>>
薬は症状が出た時だけに限定して、なるべく飲まないように気を付けるのがいいと考えます。
本来、人間の体には自分でなんとかしようという力が備わっていますから、それを応援することに時間とお金と労力を使ったほうが健康的ですね(^-^)
ピコスルファートナトリウムは私も精神科医から処方されてます。非常用の便秘薬です。正確ではないかもしれませんが「開腹手術などの前に使用する(私の妻がネットで調べた情報)らしいです。何故精神病患者がそんなもの飲むかと言いますと、躁状態では便秘になりやすいんです。トイレに行くのも忘れて仕事などに熱中するからです。そして体が緊張状態のためか排便に表現しようのない苦しみがあります。お尻をふく便所紙が真っ赤になりますが、出た途端に体の力が抜け、この上ない快感を覚えます。
正しい排便をすることで精神状態が安定するようです。
リス太郎さん>>
開腹手術前にも使えますが、これは使用例の一例ですね。老健やリハビリ病院などもっと幅広い場所で使われています。ラキソベロンのジェネリック版です。
ラキソベロンより安いんですね。
そういえば高齢患者さんで便秘の方はソワソワして落ち着きがないことがありますね。
僕は、腸の機能を停止してしまうって言われている、ロペミンだったかな?貰っていますよ。
実は私も便秘の傾向が強く、痔になり日帰りでしたが手術までするありさまでした。ピストンさんの指摘どうり、マグミットを処方されて効果に驚きました。酸化マグネシウムが市販されてからは購入して、月に数回の頻度で使用してます。
沖田つばささん>>
ロペミン。これと同じもので、ロペラミドというものが同成分であります。病院ではロペラミドのほうがよく聞くかも知れませんねん。
これは下痢止め薬です。腸の動きを強烈に止めてしまい、大腸から水分を体内に吸収して下痢をとめる薬です。あまり使うと今度は腸の動きが悪くなって便秘になってしまう副作用があります。
また、O-157やノロウイルスのような感染性の下痢の場合は使用禁止です。ウイルスが便とともに排出されなくなって、かえって良くありませんのでご注意ください。
step-iwasaki さん>>
痔の場合は、マグミットを処方されることが多いです。それがおしりに優しいからです。
この薬はたっぷりの水分と一緒に飲むと、より効果が出ます。
人によっては効きすぎてお通じがやわらかくなりすぎることがあります。
この薬はクセになりにくいので、適量に使っているのでしたらまず安心して使えます。
大腸内視鏡検査の前に下剤をたっぷり飲まされました。最後は無色の便になってから検査室に向かいました。それ以来飲んでないです。
我流麺童 さん>>
そうそう、大腸スコープ検査の場合は、もうまったく色がなくなるまで出して出し切ります(;^ω^)
患者さんは検査前から大変です。
でもそうしないと便で腸内がよく見えませんから、出し切るしかないんですね。
アローゼンとかブルセニドはよくつかっていました。いまはヨーグルト系Rまんちゃらとかを毎食たべると出ますが、それやると家計になかなかお高い・・・肝硬変でアンモニア高いので便秘は最悪なので2日目にお通じないと処方してもらっている浣腸つかいます。ただ正常値になることは少ないです。脾腎シャントのせいもあるかも。
ひでほさん>>
あとは運動ですかね…。