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病院に入院している患者さんは、入院からさまざまな状態を経て退院されます。

患者さん本人もその家族も、

「いまは、どういう状態なんだろう?」

「退院はいつだろう?」

「退院したら、今後はどうしたらいいのだろう?」

など不安や疑問に思うことがあるはずです。

そこで大切になってくるのが「カンファレンス」です。


◆ 【患者・家族のための】病院のカンファレンスを知ってみよう。



本人や家族が来院しておこなうカンファレンスは、主治医、看護師、セラピスト、医療ソーシャルワーカー、栄養士、ケアマネージャー、など患者さんを担当するスタッフが出席し、課題や目標、退院後等について情報共有しながら問題解決に向けた話し合いをおこなう場です。


最近の医療は「チーム医療」が多くなってきました。

チームで一人の患者さんに関わる。昔のように主治医だけが主導権を持って事が進んでいくのではなく、それぞれの専門分野のスペシャリストがまるで円陣を組むように患者さんをサポートします。


カンファレンスはこうした医療の各分野のスペシャリストが、患者さんや家族の不安や課題、今後の方向性などを共有して、適切なアドバイスや提案、情報提供をおこないます。


患者・家族は必ずしも医療や福祉に詳しいわけではありませんので、カンファレンスを通じて最適な判断や今後の方向性が導き出せるように使うのです。

仕事をされている家族ですとカンファレンスに参加するのが難しいことがありますが、大切な家族の今後のことを話すので、できるだけ便宜を図ってもらいたいと考えます。


◆ カンファレンスで一番重要なのは、退院後の話。



カンファレンスでは、患者さんの現状を話してくれるのですが、最も大事なのは「今後のこと」です。

【現状がこういう状態だから、今後の見通しはこう考える。そのうえで、退院後をどうしましょうか?】

これが大事なポイントです。


入院中は医療スタッフが常に周りにいますから、たとえ状態が悪かろうがなんとかなります。

しかし、自宅に帰ったとして、後遺症があったりケアが必要であったりする場合は患者さんの安全と家族の負担を考えないとトラブルになります。

退院後の安全をしっかりと考えてからでないと、退院は難しくなります。

退院後に困ったことが待ち受けることになります。


病院スタッフも一番心配するのが、退院後のことです。

患者・家族の望むことをふまえて、できるだけ要望を叶えることを考えながら、最終的な落としどころを決めて行きます。


カンファレンスでは退院後にお世話になるケアマネージャーやヘルパーなども参加して、退院後のことを話し合うこともあります。


ここまでするのは、安易な退院はトラブルのもとになるからです。


◆ できるだけ疑問や不安は解消しましょう。



病院によってはカンファレンスをあまり開催しないところがあります。

こういう病院では家族から「ウチの母、いまどうなっているんですか?全然説明がないから不安で」とクレーム?というか不安を口にされることがあります。

家族からすると、大事な肉親が今どういう状態なのかはとても気になることですよね。

なので、病院側は適切な時期にカンファレンスを開催して、本人や家族に現状報告と今後の方向性を話し合う場をもうけることが大切です。

これをきちんと行わないと病院の信頼に関わってくるので、病院は入院中に複数回のカンファレンスを開催すべきです。


本人・家族は普段から思っている不安や疑問を解消する、いい機会です。ぜひ、カンファレンスを最大限に活用してください。

当日になると聞きたいことを忘れてしまうという方は、メモを持ってきてもいいです。

自分だけだと不安なら、兄弟や子どもを連れてきてもいいです。

あとになって「そんなの聞いてない」と言わないように、病院任せにするのではなく、不安に思っていることや心配事は入院中にできるだけ潰しておくことをお勧めします。


カンファレンスは患者側と病院側が対等の立場で情報共有をする場です。

「退院後の最適な環境」を整えることを一緒に考えましょう。






それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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