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◆ 看護学校で学ぶ生徒たちを追ったドキュメンタリー「人生、ただいま修行中」
実習の現場で患者と自分に向き合う姿を追い、いかにして成長し、学ぶのかを描く。





映画の舞台はフランス、パリ郊外にある看護学校。

40人の学生を150日間にわたって追ったドキュメンタリー映画です。


年齢、性別、出身も異なる看護師の卵たちが実習の現場で患者と自分に向き合う姿を、フィリベール監督があたたかい視線で追い、人間がいかにして成長し、学ぶのかを描いています。


この映画、なにかと話題になっているようです。

第71回 ロカルノ国際映画祭 公式出品
第44回 セザール賞 最優秀ドキュメンタリー賞ノミネート
第24回 リュミエール賞 ドキュメンタリー部門ノミネート


「人生、ただいま修行中」の予告編はこちら⇩



◆ 今回の日本上映に関して、監督が来日したときのインタビュー


監督は、「パリ・ルーヴル美術館の秘密」「ぼくの好きな先生」などで知られるフランスのニコラ・フィリベール氏。

1951年生まれの68歳。

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来日時のインタビューの抜粋です。

生徒たちはいろんな出自を持っています。肌の色もさまざま、属する社会階層も、信じる宗教も違う。
看護学校、そして病院はいろんな人びとが否応なく集まってくる場所。具合の悪いところがあれば、労働者もブルジョアも看護の世話にならなくてはなりません。
社会的には一番多くの種類の人びとが集まる場所、まさに社会の縮図であると思います。
(映画.com)


フランスでも、人々が抱く看護職へのイメージに矛盾があります。
路上でインタビューをすれば看護師に対して、賛美の声ばかりが聞けると思いますが、社会的にどうかというと、彼らの立ち位置は、仕事も過酷で給料も良くない、医者ほど社会的評価が高くないというところがある、二つの面がある職業です(映画.com)

けれども、こういった仕事にモチベーションを持つ若者は少なくありません。
なぜなら、自分がこの世の中で役に立っているということを実感できる職業だからです。
他人の為に働けるという実感を感じ、チームでの作業もある。
給料が良くない、労働環境が厳しいという条件がありながらも、人の役に立つという動機でこの職業を選ぶ人が多いようです。
(映画.com)

フランス人も日本の看護師と似たような考えなんですね。

厳しい職場と分かっていても、その人なりの高い志があるということです。


どの国も医療人になろうと思ったら、厳しい勉強が待っているんです。

◆ タイトルの「人生、ただいま修行中」の意味は、最後の学生インタビューでわかる


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どうして「修行中」という言葉が付いているのでしょう。

看護の修行中だから?

いえ、それは映画の最後の学生インタビューのシーンで分かります。


どうしてこの仕事を選んだのか?

どういう過去があったからこの道に進もうと思ったのか?


実習を通じて実際の患者さんから何を学んだのか?

臨床の現場でどう感じたのか?


映画のなかで、学生たちの本音が出てきます。

この言葉こそ、ドキュメンタリー映画の醍醐味でしょう。


日本でも同じです。

看護師の世界に入った新人さんたちはこう思うでしょう。

「人生の修行」 いや、苦行…。

なんだか、初心に戻れそうな映画です。


◆ 上映映画館は?


近畿地方だと、

京都はMOVIX京都、

大阪はテアトル梅田、

兵庫はシネ・リーブル神戸


え、各都道府県に1館だけ…。

でも全国公開なので、もう少し上映していてもよさそうな。

調べてみると、各都道府県に1館もないところもΣ(゚Д゚)!

マジかー

興味のある方は公式ページの劇場情報でチェック




◆ 泣いたり、笑ったり、悩んだり それが人生よ


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生きているといろんなことが起こります。

想定外なんて、ざら。むしろ未来を読むなんて超難しい。


看護学生たちは看護師になるために、さまざまな実習や勉強をします。

でもこれって、看護師人生のなかでほんの一部の面にしかすぎません。

むしろ看護師になってからのほうが、毎日勉強と学びがあります。


だから、看護師っておもしろいと思います。

いや、緊迫する場面も多々ありますが、だからこそ、仕事は楽しまなくっちゃ。

やるときゃやるんです。


この映画で初心に戻れる気がします。


どの仕事も楽なものはありません。

その仕事に就かないと分からないことがあります。

何年やっても学びがあります。


そう、どんな仕事をしている人も、

「人生、ただいま修行中」なのです。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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