元タレントの田代まさしさんがまた覚せい剤所持で逮捕されました。
これでもう4回?5回?目の逮捕になります。もう多すぎて何回目か分かりません。
【田代まさし容疑者逮捕 覚醒剤】https://t.co/5BRSzzpOY5
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 6, 2019
タレントとして活動していた田代まさし容疑者が、覚せい剤を所持していたなどとして、宮城県警は覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕した。
ひと昔のTVCMで「覚せい剤やめますか?それとも、人間やめますか?」という有名なCMがありました。
今の中年世代でしたらみんな見たことがあるんじゃないでしょうか。
ひと昔前は「覚せい剤を使ってしまう=まともな人間でなくなってしまう」というイメージが強烈にありました。
たしかに大変なことになってしまうのに間違いありません。それはその通りです。
でも覚せい剤にしろ他の薬物依存にしても、「使った人はもう知らん。使ったのが悪い。自己責任だ。勝手に社会からくたばってしまえ」という考えだけでは、解決しないのです。
◆ 本当に必要なのは牢屋ではなくケア。
今回の田代まさしさんの逮捕では、
「自己責任だ」
「もう救いようがない」
「分かってて使っているんだから、田代が悪い」
と彼を批判する声がネット上にたくさんあります。
一方で
「それほど依存性が強いということ」
「依存から抜け出すことは容易ではないんだ」
「依存の怖さがよくわかる」
「彼自身も薬物依存からなんとか抜け出そうとしていたんだろうけど、抜け出すのはそれほど難しい事なんだな」
薬物依存の怖さを感じたというコメントもたくさんあります。
今回の逮捕で、彼をめちゃくちゃ責める声はそれほど多くないのかなという印象を受けています。
世間も「これはさすがに薬物依存に対するケアをしないとまずい」という考え方が広まっているのでしょうか。
そうなんです。いろんな意見があるのは承知していますが、薬物依存は使った人を牢屋に入れても「また薬物に手を出してしまう」のです。
その人が弱い人間だから誘惑に負けるんだ、ということではありません。
きっとあなたも私も、一度覚せい剤に手を出してしまったら、誘惑に負けるはずです。それほど依存性が強いのです。その人の意思が弱いからじゃなくて、普通の人でも誘惑に負けるんです。
だから再度覚せい剤に手を出してしまった人を責めても、また使ってしまう。
罪をかぶせるなとか許してやれという事ではありません。罪です。犯罪です。犯罪以前に人としてやってはいけません。
それはそうなんですが、牢屋に入れても依存性はなくならない。
だから多くの覚せい剤使用車は再犯をするのです。牢屋に入れれば再犯しないのなら、苦労しません。
必要なのは、覚せい剤使用者のケアなのです。
もう二度と覚せい剤に手を出さないように、十分なケアが必要です。
それこそ、社会が求めていることでしょう。
◆ いい事言うね、イケハヤさん。今や誰にでも手を染める危険性がある。だからこそ、ケアが重要。
イケダハヤトさんのYouTubeチャンネル「イケハヤ大学」の動画がアップされました。
タイトルの「田代まさしを笑うな…」というのを見ると勘違いする人がいるかもしれませんが、彼を許してやれという意味ではなく、ケアの重要性を言っています。
最初に覚せい剤を使ってしまうのも大問題ですが、使ってしまった後、いかにして依存から断ち切れるかが難しい。こっちを何とかしないと、本人も家族も、社会も困る。
なぜなら、再犯が多すぎるという問題があるからです。再犯をしないようにする。覚せい剤の売人は依存から抜けれないことを知っている。「シャバに出てきたら、どうせまた覚せい剤を買うさ」と思っている。
だから負の連鎖が続きます。
◆ 厚生労働省の発表資料です。一部をまとめてみました。
平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | |
麻 薬 及 び 向 精 神 薬 取 締 法 | 452 | 516 | 505 | 505 |
うちヘロイン | 7 | 3 | 0 | 9 |
うちコカイン | 66 | 103 | 153 | 185 |
うちMDMA等錠剤型合成麻薬 | 35 | 29 | 37 | 41 |
うち向精神薬 | 49 | 42 | 105 | 75 |
その他 | 295 | 339 | 210 | 195 |
あ へ ん 法 | 24 | 4 | 7 | 12 |
大 麻 取 締 法 | 1,813 | 2,167 | 2,722 | 3,218 |
覚 せ い 剤 取 締 法 | 11,148 | 11,200 | 10,607 | 10,284 |
厚生労働省 現在の薬物乱用の状況 法令別検挙者数(人) 厚生労働省・警察庁・海上保安庁の統計資料による。(一部抜粋)
いろんな薬物の中でも覚せい剤が圧倒的に多い。
平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | |
覚 せ い 剤 事 犯 検 挙 者 総 数 | 11,200 | 10,607 | 10,284 |
うち未成年者 | 119 | 136 | 93 |
うち暴力団関係者 | 5,758 | 5,114 | 4,796 |
比率 | 51.4% | 48.2% | 46.6% |
うち再犯者 | 7,237 | 6,879 | 6,740 |
比率 | 64.6% | 64.9% | 65.5% |
覚せい剤事犯における未成年検挙者等の推移(人)厚生労働省・警察庁・海上保安庁の統計資料による(一部抜粋)
再犯率は65%
これが現実なのです。これを何とかしないと売人も出てくるし、本人も社会にとっても大問題です。
覚せい剤のニュースを見ながら覚せい剤の中毒性から脱した後も眠れず精神的に不安定な生活を送ったり、睡眠導入剤を常用している人も多いことを知って
— あやにー (@ayanie_jp) November 7, 2019
周りのサポートやカウンセリング、理解者や家族との関わり方の重要性をすごく感じる。依存状態から抜け出すのはどんなものでも1人の力では難しい。→
覚せい剤、その他の違法薬物の所持、使用は重大な犯罪です。ですが、この犯罪は罰しただけでは終わらない。
また使うのです。性格の問題や意思の弱さでは片づけられないから厄介なのです。
意思が弱いからまた手を出してしまうのではない、ということを理解してください。
意思が強い、弱いという問題ではないのです。
イケハヤさんの動画の中でも言っているように、実は違法薬物使用者は意外といるのです。
軽はずみや興味で使ってしまうと、抜けれなくなる。一番いいのは、一回も使わないこと。
だから使ってしまった人に対して厳しい意見があるのは承知しています。
でも怒っても、罰しても、一度使ってしまうと依存してしまう怖いことなので、薬物犯罪を減らすにはもう二度と使わないように社会がもっとケアに着眼してほしいと思います。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
初出掲載:2019年11月7日 更新日:2019年11月16日
全くもって同意見です。
覚せい剤はもちろんですが いわゆる医療機関からの処方薬や売薬も
また慣れや依存してしまう可能性がないわけではないですよね。
私は出来る限り薬は服用しないのですが 最近は精神的な疾患で
通院薬物治療をしている親のケアと薬の管理をしていると良く判ります。
違法薬物はもってのほかです。軽はずみなことで大変な思いをしてしまう
のは当人だけではないのですものね。
私も刑罰はもちろん必要と思いますが 心と体のケアはさらに大事な
ことだと多くの人に知ってほしいですね。
リス太郎さん>>どうもありがとうございます。犯罪に違いありませんが、その後のケアが大事ですね。
ゆうのすけさん>>おっしゃる通り、違法薬物でなくても、病院処方の薬でも依存性はあります。
田代まさしさんもなんとか断ち切ろうとしていたんでしょうけど、それほど依存性が強いということですね。一人ではケアはできません。なんとか立ち直ってもらいたいです。
ピストン様
こんばんは
覚せい剤やめますか?生きるのやめますか?というほど深刻です。
一人では、やめられない。
周りの人が支えてあげなければ、、、
国は、再犯防止と簡単に法律を作りますが、支えるのは地域の人たちです。手厚い施策を早急に策定しなければ。・・
未来を担う若者に危険が迫っています。
孤立させてはいけない!
再犯して牢屋にいれられてそのときにかかる費用とケアするこおとによる費用などいろいろ諸条件でケアが財政的にも再犯防止にすぐれているというデーターを提出しないと、役人はなかなか動いてくれないかもしれないですね。治験とおんなじですね。
hirometaiさん>>孤立をすると、それが原因でまた覚せい剤に手を出してしまうケースが多いです。社会からの疎外感、自分はどうしようもない人間だという考えが卑屈にしてしまうことがあります。
「あなたは大切な人、そんなことに手を染めて人生を台無しにしてほしくない」ということを周りがサポートする必要があります。
ひでほさん>>これは私の考えですが、そもそも覚せい剤犯罪者の更生に熱い情熱がないように思います。役人も、病院も、家族も、社会も。
ダメ人間とレッテルを貼られてしまうので居場所がなくなるんです。
でも世界では、日本よりももっと進んだ更生プログラムがあります。みんながもっと勉強をして、よりよい社会にしていきたいですね。
田代まさしさん、昔は冠番組まで持っていた人。
本当に覚せい剤を1度使ってしまうと抜け出せない恐ろしいものだなと
逮捕のニュースやこの記事を読んで感じました。
nikki さん>>ほんとそうです。おっしゃる通りです。それほど恐ろしいから、一人では負けてしまうんですよね。