昔は医師がいて、その医師が患者のすべてを決定していた・・・
というのが昔話になってくるのでしょう。
今の病院の体制は医師がいて、看護師がいて、薬剤師がいて、、、というように、いろんな職種が集まって医療が成り立っています。
もっと言うと、患者が円の中心にいてその周りを医療職が取り囲んでいる、というイメージです。
◆ 医師だけで判断が付かないのが現在の医療
急性期病院ではどうしても医師が中心に動いているのですが、それでも医師だけで診察や治療ができるわけではありません。
放射線技師や臨床検査技師、看護師等がそれぞれの役割を発揮してこそ、いい医療が可能になります。
私が以前勤めていた脳神経外科の救急病院もそうです。
医師もかなりのハードワークです。
看護師やその他のコメディカルのサポートがなければ、あれほどの急患に対応ができませんし、外来や入院患者を合わせるとかなりの数の患者の対応が必要になります。
医師の数はどこの病院も少ないので、その少ない人数であれだけの患者を診ることはムリです。
医師は超ハードワークですが、それを支える多職種がいるのです。
特に回復期リハビリテーションでは、患者のことを決定するのに理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、看護師、介護士、社会福祉士といった職種が関わっています。
入院の経験がある方はピンとくるかもしれませんが、いろんな職種が一人の患者に関わります。
最近の医療は「チーム医療」といって、多職種が一つのチームを作って一人の患者に対応します。
これが今のトレンドです。
そのため、各スタッフが専門性をより発揮することが求められます。
カンファレンスでも各スタッフが参加して現状報告をしたり、問題に対するアプローチを述べたりします。
日々の療養生活についても、各スタッフがそれぞれの専門性を発揮して関わります。
たとえばリハビリスタッフの分析や報告によって患者の能力を見極め、スタッフみんなでリハビリを支えます。
入退院の調整や退院後の施設や在宅診療所等への連携は、社会福祉士が担当します。
患者の食をサポートするのは言語聴覚士だけでなく、管理栄養士や歯科衛生士も関わります。
このように多職種が一人の患者の情報を共有して医療が成り立っています。
あなたが入院しているとき、裏ではこんなにたくさんの人が動いています。
多職種の思いは一つです。
一日も早く患者に良くなってもらいたい。
患者に良い反応があれば、みんなで喜びます。
問題があれば、みんなで考えます。
お見舞いに来られたとき、ナースステーション内で黙々とパソコンを打っている姿を見ると、あまり想像できないかもしれませんが、実はこうした多職種連携を日々おこなっているのです。
「あれ、この人あまり会ったことがないけど、ウチのことを妙に知っているなあ」と思う時があるかもしれませんが、これこそ他職種連携です。
基本的に一人の患者に各他職種が一人ずつ担当が付きます。
もし入院中に何か分からないことなどがあれば、どの職種でもいいですので、聞いてみてください。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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記事の内容を妻に話しており(子宮癌と肺癌を経験してます)、穏やかに話していたのですが、何故かお説教となり、話しているうち本気でむかついてきて、怒鳴り散らして退散させたとこです。(笑)
リス太郎さん>>
修羅場になったんですね。大丈夫ですか?