こんにちは、ピストンです。
今日は、脳梗塞の中でもっとも多い、ラクナ梗塞についてもう少し書きます。
● ラクナ梗塞の特徴
脳卒中は、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の3つの脳血管障害の総称です。
脳卒中の中で日本人が多いのは脳梗塞です。
脳梗塞の中でもっとも多いのはラクナ梗塞です。
「ラクナ」というのは、「小さな空洞・欠損」という意味です。
ラクナ梗塞を起こした患者さんの脳の断面図を見ると、小さな穴が開いて抜けているように見えることからこの名前が付きました。
とても細い血管が詰まることで起こります。
とても細い血管・・・・・
細い血管が故に、詰まりやすく、破れやすい。
ラクナ梗塞が起こりやすい部位は、高血圧性脳出血と同じ場所です。
原因となる血管が一緒ですので、血管が破れれば脳出血、破れずに詰まって閉塞するとラクナ梗塞と考えられます。
脳出血は他にも原因がいろいろありますが、それについては後日書きます。
日本人の脳梗塞で最も多いのがラクナ梗塞と述べました。
しかし最近は、日本人の食生活の欧米化によって、都会では、太い血管の動脈硬化から「高脂血症」が引き金となって起こる脳梗塞が増えていて、ラクナ梗塞は減少しています。
ラクナ梗塞の多くが、1.5㎝以下と小さいため、片側の麻痺、知覚障害に限定した症状が出ます。
失語症、失認症といった大脳皮質に起因する高次脳機能障害を伴うことはありません。
ラクナ梗塞は小さな脳の障害であるために、症状が改善することが多く、軽度の後遺症で済むことが多い脳梗塞です。
● ラクナ梗塞は命にかかわるのか
ラクナ梗塞が直接の原因で死亡することはありません。
しかし死亡することはないと、軽く考えてはいけません。
人によっては手指の巧緻性の障害で悩んだり、痺れで悩まされます。
特に細かな作業の仕事をしている人にとっては、致命的になることあります。
今の仕事を続けていくかどうか真剣に悩むことがあるからです。
再発する可能性も高い。
脳卒中で救急搬送されてきた患者さんの中には、頭のCTを撮影すると、以前にラクナ梗塞を起こしたんだろうなと考えられる小さな空洞を見つけることがあります。
以前にラクナ梗塞を発症していたが気付かずにそのまま普通に暮らしていて、今回新たに脳梗塞を発症して症状が重く出たので「あれ?これは変だ。おかしい!」と判断し救急車を呼んだという例を何回も見てきました。
つまり脳梗塞が再発したのです。
脳卒中は再発するとより症状が悪くなる傾向にあります。
予後も悪くなることがデータで分かっています。
だからこそ脳卒中は再発予防が大事になります。
「ラクナ梗塞で助かった」と安易に考えるのではなく、「また再発するかもしれない」と予防に注力するべきなのです。
このように脳卒中を発症した人の血管は既にボロボロになっていることが多いので、第二・第三の脳卒中を発症する可能性が高いということを知っておきましょう。
● まとめ
脳卒中の中で日本人が多いのは脳梗塞です。
脳梗塞の中でもっとも多いのはラクナ梗塞です。
「ラクナ」というのは、「小さな空洞・欠損」という意味です。
とても細い血管が詰まることで起こります。
ラクナ梗塞の多くが、1.5㎝以下と小さいため、片側の麻痺、知覚障害に限定した症状が出ます。
失語症、失認症といった大脳皮質に起因する高次脳機能障害を伴うことはありません。
症状が改善することが多く、軽度の後遺症で済むことが多い。
ラクナ梗塞が直接の原因で死亡することはありません。
「また再発するかもしれない」と予防に注力するべき。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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