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脳の老化は自然なことでしかたがないことです。

誰もが歳をとるにつれて、脳は衰えていきます。

とくに記憶力は顕著に衰えていきます。

しかし希望がないわけではありません。

脳の記録力が衰えるのを遅らせたり、人によっては改善したりすることが可能といわれています。

なんだか興味ありませんか?

脳科学からきちんとエビデンスがある研究をいつもご紹介していますが、

今回は脳の記憶力を改善または衰えをゆるやかにする方法です。


◆ 自分と意見が異なる人と大いに議論しよう



「エピソード記憶」というのがあります。

たとえば、昨夜食べた晩ご飯のメニューは思い出せなくても、「晩ご飯は食べた」というエピソード自体は覚えていることです。

認知症になると、このエピソード記憶が徐々に失っていくことが分かっています。

だから

「なあなあ、ご飯まだか。ワシまだご飯たべてないんじゃが」

とさっき食べたご飯のことをすっかり忘れてしまっている状態です。

これは認知症の方と接しているとよくあることです。

「またそんなバカなこと言って。さっき食べたじゃないか」

と言ってもムダです

本人は食べていないと信じていますから。

それくらいガッツリと「食べた」というエピソードを忘れているんです。


こうしたエピソード記憶を忘れないように鍛える方法が世界で実験されています。

「エピソード記憶」を保つのにいいのは、

新しい考え方を経験する

です。

挑戦的に、積極的に、新しい考えたに触れることです。

その一番いい方法は、あなたと意見が異なる相手を見つけることです。

この方法では、あなたの意見に異をとなえられ、あなたの偏見は否定され、あなたの展望が広がり、あなたの好奇心は刺激されます。

それは明らかに、記憶の電池の消耗を防いでくれます。


テキサス大学ダラス校の研究で、「シナプス・プロジェクト」というプログラムがあります。

被験者となった高齢者は、3ヶ月にわたって週15時間ずつ、2つのタイプの学習のうちどちらか1つを選んで学習しました。

1つは、①デジタル写真やキルティングといった技術を学んだグループ。

もう1つは、②ただ仲良く交流したグループ。

3ヶ月後、どちらのグループにもエピソード記憶の大幅な改善が見られたが、①のグループの改善ぶりはきわだっていました。

①グループのように積極的に新しいことを学んだグループは、②のグループよりも、

なんと600%も、エピソード記憶の改善がみられました。

すごくないですか?

これは2014年の論文にちゃんと書いてあるので、本当です。


新しい考えに触れること

新しい技術を学ぶこと


これらは脳にとってもいいことなのです。

ものすごく刺激になるんですね。

歳をとっても新しいことにチャレンジしている人は、しっかりしている人が多いですもんね。


◆ ヒトに教えるというのも、効果的です



先ほどの研究では、「自分が学ぶ、教わる」というスタンスでした。

では、自分が他人になにかを教えるという立場ではどうでしょうか?

結論は、「教えるということも、素晴らしく効果的」です。


小学生に読み書きや図書館の利用、教室での適切な行動とった基本的なことを教えた高齢者は、

特別な記憶領域に、劇的な改善がみられました。

これは、人に何かを教え続けることは、記憶力を明確に保つ働きがあることを示しています。

教えるということは脳の記憶力を保つ、最も効果的な方法の1つであることは、多くの研究の結果です。


◆ 学習の効果は絶大です



学習の効果は絶大で、高齢者がアルツハイマー型認知症になる確率を下げるほどです。

高齢者が学校に通うというのもいいです。

これはかなり効果が期待できます。

何でもいいので、新しいことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

パソコン教室に通う、

料理教室に通う、

そば打ちの教室に通う、

歌謡教室に通う、

大学に通う(大学には無料講座もありますので、そういうものいいです)


いかがでしたか。

自分の意見の異なる人と話しをすることは、とても刺激になります。

人に教えることもとても脳にいい刺激になります。

新しいことを学ぶことは、脳にとっていいことしかありません。

そうです!脳は何歳になっても学びに飢えているんです。

好奇心がないのを歳のせいにしないことが大切です。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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