こんにちは、ピストンです。

今回は、脳卒中の危険因子として「高血圧」の管理について、お話しをします。
高血圧は、脳出血と脳梗塞に共通の最大の危険因子です。血圧値と脳卒中発症率との関係は直接の正の相関関係にあり、血圧が高いほど脳卒中の発症率は高くなります。それですから、高血圧治療は脳卒中の予防にきわめて有効です。
降圧薬の研究で、3~5年間の5~6mmHgの拡張期血圧の下降により、脳卒中の発症率は42%減少する。また、高齢者の収縮期血圧の治療をすることにより脳卒中の発症率は30%減少する。という結果が出ています。
血圧測定.png

では血圧値はどのくらいが推奨されているのでしょうか?
「脳卒中治療ガイドライン2015」によると、
1.高血圧患者では降圧療法を行うよう強く勧められる(グレードA)。
2.降圧目標として、140/90mmHg未満が強く勧められる(グレードA)。糖尿病や蛋白尿合併例には130/80mmHg未満、後期高齢者には150/90mmHg未満を目標とすることを考慮してもよい(グレードC)。
となっています。
つまり、一般的に140/90mmHg未満を目標にすればよいということになります。条件因子がある人は上記のように数値が変わります。
この140/90mmHgという数値は、「高血圧治療ガイドライン」のなかの目標数値としても同じ値が記されています。脳の専門医も循環器の専門医も、どちらも同じ目標値を設定しているんですね。

僕たちが職場などで、普段から予防としての血圧値はいくらなのか聞かれた場合、140/90mmHg未満と答えるのが正しいです。但し、条件に当てはまる方は修正数値を教えることです。

「脳卒中治療ガイドライン2015」には、高血圧以外には、さまざまは脳卒中に関連したエビデンスが豊富に載っています。急性期でも回復期でも生活期でも、いろんな職場や家庭で参考になることでしょう。
このブログでは、このガイドラインについても説明していけたらと考えています。

それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
*参考引用文献:脳卒中治療ガイドライン2015

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