脳卒中は突然やってきます。

脳卒中の卒は、「卒然」という意味です。

いきなりということですね。

中は、「中る」(あたると読みます)という意味です。

矢が的にあたるということです。


脳卒中は、脳が突然、病にあたる病気です。

だから本人はおろか周りにいる人もびっくりしてしまって、冷静な判断ができないことがあります。

そういう時は、急いで病院へ。119番してもいいです。

でもどこの病院へ行くのかいいの?

かかりつけ医といっても、そこに腕のいい脳外科医がいるとはかぎらないし(失礼)。

とっさの出来事なのでどこが一番いい治療してもらえるのか分からないですよね。

脳の手術って難しいから、病院選びが大切っていわれても困りませんか?


◆ 救急搬送はある程度「運」



たまたま大きな総合病院に通っているとか、

たまたま有名な脳外科がある病院に通っているとか、

でなければ、どこの脳外科に救急搬送されるのかはそのときの運です。


救急搬送されるときは、救急車からまずかかりつけ病院に連絡します。

たいていは一度でも受診履歴や入院履歴があれば取ってくれます。

もしそういうのがない方でしたら、救急隊からあちこちの病院に連絡をとって「受け入れます。来てください」と連絡があった病院へ搬送することになります。

はじめての病院へ救急搬送されて、そこの脳外科医にみてもらうことになります。

ただし、夜間の場合、夜勤医師に脳外科医がいるとはかぎりません。

もしかしたら、眼科医かも、皮膚科医かも、内科医かも、小児科医かもしれません。

これは運です。


ですが、医師はすべての診療科の病気を勉強していますので、託すしかありません。

昼間になってから脳外科医の担当が決まます。

その医師も病院が決めますので、これも運です。

一度主治医になった医師がいれば、たぶんその医師がまた主治医になるはずです。

でも病気の種類によっては、あたらしい医師が主治医になります。


結論としては、入院してしまったからには、病院の決めたことに従うことになります。


脳の手術は難しいと言われています。

熟練の脳外科医に手術をしてほしいと誰もが思うはず。

しかし旅行中や出張中など外出しているときに発症して救急搬送されたら、どこの病院、どの医師にかかるかはその時の運です。

自宅で倒れてもそうです。


◆ 日本の脳外科医は優秀。身を任せましょう。



脳外科救急病院に勤めていましたから、そばで脳外科医とともに仕事をしていましたから、これは言えます。

日本の脳外科医は優秀です。

ボクの感想だけでなく、世界的にみても日本の脳外科医は優秀です。

だから、いきなり知らない脳外科医の手術を受けることになっても、身を任せましょう。

というか、それしかできないので。

手術は一人の脳外科医がするわけではありません。

複数の脳外科医とともにします。


脳卒中は時間が勝負。

うだうだしているヒマはありません。

とにかく早く受け入れ先の病院へ行くことが先決です。

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それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。