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おすすめ・使った感想のカテゴリ記事一覧

SCU、回復期、ACLS、認知症ケア専門士、認定看護管理者ファースト、うつ病にさせないためのアドバイザー。医療的ケア教員。現役看護師だから書ける旬な情報を分かりやすく発信。

カテゴリ:おすすめ・使った感想

実際に患者さんが使っているマジックハンド「New カラフルアイアンハンド」 - 軽いし、かなり便利じゃないか

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「なーんだ、おもちゃじゃないか」と思われるかもしれませんが、これ、麻痺などで体の不自由な方には重宝するものなのです。

「New カラフルアイアンハンド」(株式会社トイボックス製)

いわゆるマジックハンドです。


「でもマジックハンドって、何かモノをつかむものでしょ。結局おもちゃみたいだし、何がいいの?」


見た目はおもちゃみたいでも、機能はとてもいいんです。

麻痺がある50歳代の男性患者さんが病棟で実際に使っているのを、私も試しに使わせていただきました。

実は私も使うまでは「おもちゃだし、そんなに役に立つのかなぁ」と軽く思っていました。

でも使ってみると、分かりました。

めっちゃ役に立ちます!



◆ 床に落ちた硬貨が拾える


では実際にやってみました。この10円玉をアイアンハンドでつかんでみましょう。

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いきますよー。

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よっ!

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ほら、つかめました。一発でつかめましたよ。

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念のため、100円玉も挑戦(笑)

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いざ!

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ほいっ!やっぱり、ちゃんとつかめますヽ(^o^)丿

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マジックハンドって、そこそこの大きさのある物しかつかめないと思っていました。

でもこれ、物をつかむハンドの部分(黒いところ)がゴム製になっていて、つかんでも滑らないんです。

先端が滑り止め付きなので、細かなものでも、しっかりつかんでくれます。


◆ 1枚のティッシュペーパーも拾える


持ち主の患者さんが教えてくれました。

「これでティッシュペーパーも拾えるんですよ」


なぬぅー、ティッシュも拾えるとな。

コインをつかんだら試すのは終わろうと思っていましたが、せっかくなのでティッシュも拾ってみましょう。

では、ティッシュはどうか?

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おっ、先端が滑り止めのゴムが付いているので、簡単にめくれる。紙が滑らないな。

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ほぉー、しっかりつかめました。ティシュを落とす気配はありません(*^^)v

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麻痺や体力低下があると、健常者だと簡単にできることができません。

でも、ちょっとした助けがあるとできたりします。


わざわざティッシュを拾うためだけに、人を呼ぶのは忍びない。


そういった時、このNewカラフルアイアンハンドがあれば、もう大丈夫。


しかもコインのような軽いものだけをつかめるのではなく、カーテンを閉めるといったそこそこ重いものでもしっかりホールドしてくれます。

先端の黒い部分がゴム製です。しかもギザギザ付きでさらに滑りにくく加工してあります。

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◆ 軽くて腕がつかれない、引き金も軽くて指がつかれない


握るところはこんな感じです。

引き金は軽くて、握力の弱い方でも大丈夫です。

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引き金がどれくらい軽いかというと…

指1本でも引けちゃいます!これはうれしい。

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こんなに軽く引けるのなら、指に麻痺がある方や握力が弱い方でもできそうですね。

実際、麻痺のある患者さんが使っていますので、試してみる価値ありです。


引く力が弱くてすむというのは、重要なポイントです。

なぜなら握っている途中で指が疲れて離してしまうと、床に落としてしまい、場合によっては危ないからです。


弱い力で引ける、これ超重要です。


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後にしていたら忘れそうなので、買うなら今のうちに買いましょう。


おもちゃみたいで使うのは恥ずかしい…そんな気持ちは不要です。

使っているうちに人の目は気にならなくなります。

周りの人も、慣れてくるので何とも思わなくなります。

なにしろ、50歳代の男性が恥ずかしがらずに、堂々と使っているんですから。

そんなことよりも、ストレスを軽減して暮らしていくほうが有益です。


ベッドにいるとき、イスに座っているとき、これがあれば安全にモノをつかむことができます。

そうです。安全第一なのです。

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「ぴんとこなーす」おすすめナースのまんが 読んだ感想は「ナースあるあるにハマる」

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ナースの日常を描いたマンガ「ぴんとこなーす」ぷろぺら著 (いそっぷ社)。

これが面白いんです。

看護師あるあるネタ満載(笑)


医療系のマンガはいろいろありますが、「コウノドリ」や「ブラックジャックによろしく」などシリアスな側面にフォーカスしたものもあって、グイグイ引き込まれていきますよね。


この「ぴんとこなーす」はクスっと笑えるネタが満載ですが、ときおり、シリアスなテーマも取り上げています。

病棟の患者さんは一人一人事情が違いますし、家族背景や生活、持病などさまざま。そこには考えさせられる人間関係があります。いろんな患者さんと関わっていくなかで、ナースは成長していくんです。



◆ 毎日の業務を「つらい」から「楽しい」に変えてくれるエピソードがいっぱい。

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ナースのお仕事は毎日大変。

一つの病棟にいろんな患者さんがいらっしゃいます。つらいことも多い。でもね、看護がやりたいから看護師になった人たちですから、患者さんと関わるのは基本的に好きなんです。いや、そう信じたい。


つらいなかにも、クスっと笑えるエピソードで、ちょっとほっこりできたらいいですよね。


基本的に4コマまんが形式が多いのですが、ときにちょっと長めのエピソードも混じっています。


◆ ときに考えされられ、ホロリとなるエピソードも。

やはり人の生死に関わる仕事ですから、「死」は避けられない。いままで看病をしてきた患者さんがお亡くなりになるのはナースたちも悲しい。涙は見せないかもしれませんが、心で泣いているナースは多いのではないでしょうか。


ナースのお仕事のリアルをクスっと笑えるように描いているので、ページがどんどん進みます(笑)

本自体は薄い(1巻は127P)ので、しかも4コマまんがなのでサクッと読めます。

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リアル看護師を垣間見れる「ぴんとこなーす」は、現役ナースだけでなく、一般の方やこれから看護師を目指したい方にも、看護師のあるあるがよく分かる楽しいマンガです。

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あなたも「ナースあるある」の世界にハマってみませんか。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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「キレる!」中野信子著 読んだ感想:キレる相手のメカニズムと対処法、上手く付き合っていくには。

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「理不尽なことで上司にキレられたのに、反論できなかった」

「クライアントに無理難題を押し付けられて、結局相手の言いなりになってしまった」

「思春期の子どもが反抗期、攻撃的になり、毎日腫れものに触るようだ」


こんな経験はありませんか?

また、


「娘と口論になると、ひどいキレ方をしてしまう」

「不安になると攻撃的になってキレてしまう」

「昔は温厚だった両親が、歳を重ねるにつれ怒りっぽくなった」


こうしたキレることに遭遇したことはあると思います。

キレるとは、怒りの感情が我慢の限界を超えて一気に露わになる様子です。激昂とか激高と同義語です。


著者の中野信子氏は、TVなどでもよくお見掛けする「脳科学者」です。

仕事でキレる人の対応や上司と関わり方、家族問題など、著者が脳科学者としての視点から解説しています。

こういう本は、教育者や心理学者、精神科医などが書きそうなテーマですが、脳科学者が書いているという点が、この本が他とは大きく違うところです。

最新の脳科学から「キレる!」ことにアプローチをし、対処法や活用法などを紹介し賢く生きることを教えてくれる本です。



◆ キレる人の脳内で起こっていること。

これは脳科学者の得意とする分野ですね。

脳のことなんて何だか難しそう…と思うかもしれませんが、安心してください。

脳のことなんて全然知らなくっても分かりやすく解説しています。


格闘家やアスリートはある意味攻撃的な脳の回路に切り替わることが必要です。

試合中におだやかにいるなんてことは、ないです(笑)。

ヒトはアドレナリンやノルアドレナリンという物質が出てくるので、闘争モードになるんです。

アスリートをよく見ていると、試合前によく自分のほっぺたや太ももなどを手で「パンパン!」と叩いているシーンを見たことがあると思います。お相撲さんも塩を撒いたあとに自分の頬や体を「パンパン!」と叩くことがよくありますよね。あれ、アドレナリンを出すためにしているんです。いや、本人はそれを知ってか知らずかは分かりませんが、本能的に知っているのかもしれません。「さあ、やるぞ!」という時、自分を強く叩くことで、アドレナリンを出して闘争モードにしているのです。


おもしろいですね。

ね?脳科学を全然知らなくてもとっても分かりやすいから、どんどんページが進んでいきます。


◆ キレる人との付き合い方 12のケースから学べれる。

脳の中ではどんなことが起こっているのかの次は、具体例です。

この12のケースでは

「侮辱的な言葉で相手を貶めようとする、会社の同僚や上司」

「執拗なまでのあおり運転」

「家族だけに暴力的な人、児童虐待をしてしまう人」

「被害者意識が強く、すぐに難癖をつける『クレーマー』」

「疑い深く、キレやすい『暴走老人』」

など、他にもありますが、どれも興味深いテーマです。


これらのケースでは、脳科学的にどうして起こるのか?どう対応したらいいのか?ということだけでなく、心理学も用いて、私たちにキレる人の思考や行動を解説しています。


経験則だけでなく、脳科学と心理学から科学的に根拠ある解説ですので、読者も納得できますし、相手に説明をするときも自信を持って話せます。


なにより、同じテーマで悩んでいる方に解決の方向に導いてくれる対処法がたくさん書いてあります。

きっと同じようなことで悩んでいる人っているはずです。

この本を読むと、少しでも気持ちが軽くなるんじゃないでしょうか。


◆ 戦略的にキレる。キレる人に振り回されずに、キレ上手で賢く生きる。

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著者の中野信子さんがヨーロッパにいたとき、

「あなたはもっと怒った方がいいよ」

と何度も言われたそうです。


駆け引きや自分の主張を通すためには、時に上手く「キレる」ことが必要な場面があります。


子どももそうですよね。子どもなりに「駆け引き」をしている場面ってあるじゃないですか。

大人になってからもよく「自分の考えや意見はしっかり主張しないと」ということがあります。でも特に日本人は自分の意見をはっきり述べるということが苦手な方が多い。

苦手だからうまく議論ができずに、「キレる」という下手な手段しか使えなくなる。


論破する、という言葉があります。

日本人は「相手」を言い負かしてやろうという態度で臨みます。つまり論破するのは相手という「人」なんですね。相手をねじ伏せるというイメージがあります。


ところが、海外では論破は「論」を破るんです。議論をして相手の論について自分の意見を言っていく。つまり「議論を活性化させる」ことになりす。論破するのは主題なんですね。相手じゃない。

この「主題を論破する」というやり方だと、フランスでは議論が活発になるそうです。

日本人はすぐ「相手」という人を論破しようとするから、あとでギクシャクしてしまう。論破の対象を「人」から「主題」に変えることで、前向きで活発な議論ができます。


「上手くキレる」というのは、ある種のテクニックです。

この本は相手の心理と自分の心理を上手く使いながら、円滑な対人コミュニケーションの方法を教えてくれます。


職場、仕事関係、学校、家庭でキレる人とどう付き合えばいいのか、どうすれば周りのみんなも含めて上手くいくのか。

このようなことに悩んでいる人に贈る答えは、本著の中にあります。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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「君たちはどう生きるか」260万部売れたベストセラーを読む

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「君たちはどう生きるか」

1937年吉野源三郎著の小説を2017年に羽賀翔一氏がマンガ化したものです。

当時は児童小説として発行されていたそうです。

原作はけっこう古いんですね。

でも知りませんでした。読んだことがなかったんです。

読んだことがなかったので「一体、何について書いてある本なんだろう?」と思っていました。

読んでみて分かりました。

これは「哲学」について書いてあるんです。

「哲学?ハイ、もうおしまい」「ダメダメ、難しそう」というなかれ、書かれているテーマは今でも私たちが遭遇する問題なのです。身近にあることなのです。きっと皆さんも経験があるはず、そういうテーマです。

自分の生き方は自分で考え、自分で決める。そんなの分かっているけど実際は悩み、苦しみ、喜び、希望、損得と社会のなかで自分の軸が揺れることがあると思うんです。

さあ、著書の主人公「コペル君」と一緒に「どう生きるか」について考えてみましょう。


◆ いきなりクライマックスから始まる。

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この本は主人公の「コペル君」、その親戚のおじさん、コペル君の友人関係で成り立っています。それぞれのエピソードとおじさんのノートが折り重なって物語は進んでいきます。

そしていきなりエピソードのクライマックスからこの本は始まります。


そこから冒頭のクライマックスエピソードに至るまでを、コペル君の体験とおじさんが伝えたいことを書いたノートとが折り重なって話が進んでいき、最後にもう一度冒頭のクライマックスに戻るというのがざっとした流れです。


このコペル君、中学生にしてはものすごいことを考える子です。

「ここから見ていると人間でちっぽけだね。まるで分子みたいにちっぽけだ…」


学校で習いましたよね、この世のすべての物質は分子から出来ていると。今はもっと小さな原子や電子、などが発見されていますが、物質を拡大していくと分子に当たります。コペル君はビルの屋上から地上の人々を見ていると、ふとそんなことを思ったのです。

「人間てちいさいなぁ…まるで分子みたいだ」


すると隣にいるおじさんが言います。

「おもしろいこと言うな。いい発見だ」


というエピソードの後におじさんのノートが出てきます。

コペルニクスの話です。地動説を唱えた天文学者。

今は地球が太陽の周りを回っているのが常識だが、これが世界に定着するのにコペルニクスの時代から何百年もかかった。キリスト教の世界では地球がこの世の中心、地球が動くなんてありえない。当時はまだ天動説だったんだ。これに異を唱えるものは牢屋に入れられ、書物を焼かれたりした。人間は自分を中心に考えるもの。だから地動説は受け入れにくいんだ。これは社会にも通用する。たとえば自分の家を出て右に曲がったらとういように、自分の場所を中心に道や地図を考える。世界地図もそれぞれの自国が中心に描いてある。みんな自分を中心にして考えるものなんだ。子どもの大人もそう。でも自分中心で考えてばかりいたら、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう。


おじさんはノートに、コペル君の体験を通じて伝えたいことを書いています。

ノートを見ながらエピソードを思い出していくんですね。


◆ 心から感じたことを、その意味についてよく考えるんだ。

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コペル君の友達浦川君は貧しくて山口くんからいじめられていた。そこへガッチン(あだ名)という生徒が「弱い者いじめをして!!」と、とうとう我慢ならず山口くんに言った。そしてケンカになり…。


このエピソードに関しておじさんのノートは、

自分の感じたことを、よく考えることが大切なんだと言います。


冷たい水の味をどんなものかを他人に伝えることってできますか?自分自身が水を飲んでみない限り、どうしたって伝えることはできない。誰がどんなに説明したって、その本当の味は、飲んだことがある人でなければわかりっこない。

自分が本当に感じたことや、心を動かされたことを、その意味を考えてゆくことが肝心なんだ。

何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもごまかしてはいけない。


自分が感じたこと思ったことを、素直に受け入れ、それについて深く考えることが大切だと言います。


◆ なんでニュートンは林檎をみて重力がわかったの?それはね…物事を深く深く考えたから。

おじさんのノートはこうも書いています。

ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見てなぜ重力というものにぶち当たったのか?

コペル君は不思議に思います。

これについておじさんは、

ニュートンはもっと深く考えた。もっと木が高かったら?さらにもっと高かったら?どんどん高くしていった。じゃあ月はどうして落ちてこないの?ニュートンあたりまえのことをもうすこし深めて考えていったんだ。


ひとつの分かり切ったことを追いかけて追いかけて深く考える。その先に当たり前じぁないことが分かる。

普段あることももう少し深く考えることで、物事の根っこの部分が見えてくることがあると言います。


◆ 「ありがたい」は「有難い」、つまりあることが難しい「めったにあることじゃあない」という意味。

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世の中にはお金持ちもいれば貧乏な人もいます。貧困や病気、戦争など世の中にはいっぱい問題が起こっている。


でもなぜ、これほど文明の進んだ世の中に、そん嫌なことがなお残っているのだろうか? 

なぜ、この世の中から、そういう不幸が除かれないでいるのだろうか?


そして自分が受けている幸せが、めったにあることじゃないということを思えば、それに感謝する気持ちになる。それで「ありがたい」という言葉が、「感謝すべきことだ」という意味になり、「ありがとう」と言えば、お礼の心持ちを表すことになった。


当たり前のことを考え、感謝する。

私たちが生きていくために必要なものは、どれ一つとっても、人間の労働の産物でないものはないじゃないですか。誰かが作ってくれて、サービスを提供してくれているんですよね。


◆ これは哲学の本。自分軸を考えるためにこの本はある。


まだまだエピソードはありますし、おじさんのノートはもっともっと書いてあります。


この本は単に読んで「あぁそうなんだ」で終わるのではなく、「自分で考える」ことを言っています。

読み手がまるで主人公のコペル君になったかのようです。

哲学というのは、とにかく世の中のことを「考える」ことなんです。

でも難しく思わないでください。

この本はベストセラーになっているくらいですから、子どもから大人まで分かりやすく書いてあります。先にも書きましたが、エピソード自体が私たちの身近な、そして誰でも経験したことがあるようなものばかりだからです。


さて冒頭のクライマックスでは、コペル君は友だちを裏切ってしまう。

その裏切ってしまったことについて、彼はものすごく悩むんですが、どうやってこれから進んでいくのか?

そこは本著を読んでいただきたいと思います。


子どももそうですが、大人になってからもきっと似たような場面があると思うんです。

自分が考えていたこととは反対の行動をとってしまうとか、裏切りにあうととか。ビジネスの世界でもあります。


今一度、自分の軸が何なのか?を考えたい。自分の軸となるものをしっかり持ちたいという方は、本著が考えるきっかけとなるはずです。

260万部のベストセラー「君たちはどう生きるか」

さて、どう生きましょうか?




それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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脳卒中患者の体内で何が起きているのかを知りたければ「壊れた脳 生存する知」が教えてくれる。

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もし脳卒中になって後遺症が残ったら、体の中ではどのようなことが起きているのでしょうか。

脳は神秘的でとても大切な臓器です。

もしそこにダメージが発生すると、身体にさまざまな影響を及ぼします。

脳卒中の医療的研究は日本のみならず、世界中でたくさんあります。その論文を読むよりも、実際に脳卒中になった患者さんの生の声のほうが、「脳卒中になるとどうなるのか?」がよく分かります。

本書は実際の医師である山田規畝子さんが、自身の脳卒中体験を書いた、脳卒中のリアルです。

自身が経験された脳卒中で、何が起こったのか?

包み隠さず発信されている内容は、大変貴重な資料といえます。



◆ リアルその①:脳出血を2回起こし、何ができなくなったのか? 

失った最大のものは、整形外科医という職業。


著者は脳出血を3回起こしています。

脳卒中は再発しやすい病気です。しかも再発すればするほど、予後が悪くなります。また、麻痺などの後遺症も強く残るようになります。


脳卒中を3回も起こすと、なんらかの後遺症はまず残ると思っていい。

詳しい症状は本書の記するところに任せるとして、働き盛りの方が脳卒中になって重い後遺症が残ると、仕事をどうしするのかという問題に直面します。

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◆リアルその②:麻痺や高次脳機能障害がある人が考えていること。

やさしくない街。世間の冷たい風を感じる。
患者のやる気をそがないで。

著者も述べているように、健常者には気付かないバリアが街にはいっぱいあります。

障がい者になったからこそ、不便さがよく分かる。

また、障がい者用の対策があるのに、それが機能していないことがあります。

たとえば、点字ブロックの上に平気で立っている人とか。できないことに対する、世間の冷たい対応とか。


リハビリ職は専門職として患者に的確な指導やアドバイスをするものですが、心無い言葉を発してしまうスタッフが少なからずいると言います。

「それじゃできませんよ」

「そんなことじゃあ、やっていけない」

など、患者のやる気をそいでしまう対応をするスタッフがいるとのこと。


本書はリハビリ職の方にとっても、どういうことを留意して患者に接したらいいのかというヒントがあります。リハビリ職は自分のやり方が本当に患者の想いに沿ったものなのかという自問に駆られるでしょう。


もしリハビリ職の方で、患者とどういう対応をしていくのがよいのか悩んでいる方は、本書がいいお手本となるはずです。


◆リアルその③:周りの人の想像力が大事。障がい者と共に生きる社会へ。

普通の暮らしが最高のリハビリ

これは本当にそう思います。

病院でのリハビリ期間は約六ヶ月です。

ところが、例えば「失語」で二年以上のリハビリが必要と言われています。

たかが六ヶ月ではまだスタートしたばかりなのです。

なので、退院してからの工夫が大切というのが、読むとよく分かります。


これは多くの患者さんや、医療者にも知っておいてほしいことです。


退院して終わりじゃないんですね。


なので「がんばらないこと」を念頭に置いて、地道にリハビリを継続していくことが大切とあります。


著者の山田規畝子氏は本書のなかで、「何ができて、何ができない」のかカミングアウトしています。日常生活でも「これはできない」とはっきり言うことが大切と書いています。

できなくなったことを恥ずかしがる必要はないんですね。


医師の立場から、そして一人の脳出血患者の立場から、貴重なエピソードがあり、読み応えがあります。

脳卒中の解説も、素人が読んでも十分理解できるくらい平易に書いてありますので、安心して読み進めます。

とくに、脳卒中の方がいるご家族、看護師やリハビリ職といった脳卒中に関わる医療スタッフに読んでいただきたい本です。

きっと、患者の症状と思いが、もっとよく理解できようになります。この本はそのお手伝いをしてくれます。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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コンパクトだけど必要事項がぎっしり、「脳神経ケアと早期離床」- おすすめ本

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これ、私が病棟でいつも持ち歩いている超おすすめ本

『看護・リハビリに活かす「脳神経ケアと早期離床」』

というちょっと長い名前の本です。


しーかーも、そうとう使いこんでボロボロです(笑)


看護師さんって、いつもバタバタと動いているので、なかなか落ち着いて本を読むことができなんですよね。

病棟には、お薬の辞典、看護技術の本、各専門医学の本、などたくさん本が置いてあって、もしど忘れしたり、念のため確認をしたいときは、ナースステーションで読んだりします。

読むといっても、忙しいので、確認したいところだけをパッと見るような感じです。

一応看護師という専門職なので知っていることがほとんどですが、やはり「あれ、これでよかったかな?」ということがあります。

そうした時に、パッと見れるものがあれば、非常に便利ですよね。


そこで、これ!

「脳神経ケアと早期離床」

ではどういう特徴があるのでしょうか? 




◆ 本というわりに、コンパクトでポケットに入る大きさ。

これがウレシイ。

いつでも形見離さず持っていれる安心感。

忙しい看護師さんには、見たいときにパッと見れるのがいいんです。

そういうのが、欲しいものです。

ナースステーションのお局の前で、本を見て調べていたら変な嫌味を言われたなんてことがあるかもしれませんから、できればお局のいない病室や倉庫などでパッと見れたら心強いと思いませんか?


まあ、分からないことを分かろうと調べているんだらか、何も後ろめたいことはありません。堂々と見て確認したらいいと思いますが、世の中にはいやらしいお局がいますからねぇ…。


そんな息苦しい職場でなくても、ポケットに入れてパッと見れるのはいいですね!


◆ 脳神経外科、および回復期リハビリテーションに必要な事項満載。

脳外科領域って、すごく奥深くて膨大な量の知識が必要です。

どれも大事で、見逃すわけにはいかない項目ばかり。


ところが、この本は大事なところを絶妙にチョイスしてあるから、ニクイ!

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↑写真はカラーで見やすいのが◎


たとえば、

小脳の病変部位と症状では、図解でパッと見て分かります。文を読まなくても一瞬で分かります。

評価の仕方は、カラー写真付きで分かりやすい。

病棟で使う検査や評価方法がすべて入っています。

これら、すべてカラー写真ですよ。

フィジカルアセスメントって看護師は必ず身に付けていないといけなくて、これを知らないと患者さんの状態が正しく観察できないんです。


あと主な疾患と離床時の留意点も、早期離床を目指す現場では重宝する項目です。

いまは術後早期離床がすすめられていますから、急性期では早くベッドから離すんです。


回復期リハビリテーション病棟も一緒です。

一日中ベッドに寝ていたら、何しにリハビリ病棟に来たのか分からなくなりますから、できるだけ起きれるように援助します。


片麻痺患者の離床・ADL介助では、「脱臼防止」についてや、移乗動作についてなど、臨床で必ず出会う場面についての解説があります。

これもすべてカラー写真です。


どうです?

カラー写真豊富で、時間のない看護師さんがパッと見て分かるように作られているのが、親切ですよね。


◆ ポケットに入れているとすぐにボロボロになりやすい。

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↑ 装具の種類と特徴。重症、軽症でどう使い分けるかも分かる。



これは私がよく使っているのと、扱いが雑だからと思いますが、けっこうボロになりやすい。

実はわたしは、これを購入するのが二回目なんです。

最初の本は、毎日使っているうちに表紙や端っこがボロボロになってしまい、新たにもう一冊購入しました。


だって、ないとやっぱり不安で困りますから。

それくらい頼りになる相棒です。

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↑現在の私のもの。これもすでにボロボロ。使う写真がこれですみません。

だって、よく使っているんだもん。


◆ 携帯できる安心感が欲しい方、パッと見て理解したい方におすすめ!

脳神経外科、脳神経内科、そして回復期リハビリテーションで使う医療知識、技術、お薬、検査がこの一冊で持ち運べます。



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「ムーちゃんと手をつないで~自閉症の娘が教えてくれたこと~」第二巻 おすすめ本 レビュー

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出ました。出ましたよー。

「ムーちゃんと手をつないで~自閉症の娘が教えてくれたこと~」第二巻が7月16日に発売されました。

待っていました(#^^#)

早く読みたかったんですよー。


第一巻はこのブログでもレビューをご紹介いたしまして、多くの方に読んでいただきました。

自閉症の女の子とその家族のお話を描いたマンガ本です。



自閉症って名前は聞いたことがある人は多いでしょうが、ちゃんと知っているのかと言われると怪しい人がまだまだ多いのです。

もっと多くの人に自閉症を知ってもらいたい。

正しい知識を持っていただきたい。

作者のみなと鈴さんの想いに共感して、私も継続して読ませていただいています。そして多くの人にこの本が届いて、社会が自閉症に対してもっと暖かくなるように願っています。


今回、待望の第二巻が発売され、さっそく買いましたよー。

では、前回の第一巻に続きて、最新号のご紹介です(^-^)



◆ 知らなかった…療養施設という環境があります。

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自閉症の子は、純粋なんです。

私たちにはない特殊な感性を持っています。

生まれつき脳の働きが悪いために、状況判断や人の表情などから感情を察するということが難しく、他者とうまくコミュニケーションがとれないとった特徴があります。


これは生まれつきです。

親のしつけのせいではありません。

このことは第一巻に詳しく書いてありますので、ぜひそちらもご覧ください。


さて、こうしたコミュニケーションが苦手で、成長を促すための療養施設というのがあります。

私はこの「療養施設」について知識がなく、存在は知っていましたが、どういうことをしているのかよく分かっていませんでした。

「ムーちゃんと手をつないで」を読むと、こうした施設について理解が深まります。


もし自閉症のお子さんがいらっしゃるご家庭、知人の方で療養施設についてご存知ないのでしたら、知っておいて損はないと思います。

そうそう、このマンガには「ムーちゃん通信」のコーナーがありまして、用語の解説をしてくれます。

これがすごく分かりやすい。マンガを読み進めていく上でありがたいコーナーです。

今回の第二巻には「ムーちゃん通信」で療養施設についての解説が載っています。

私はこれで理解を深めました。


第二巻は療養施設と幼稚園が主な舞台です。

自閉症のお子さんをどこに預けるのか悩んでいるご家族の方には、よい参考になるでしょう。


◆ 知らなかった…療養施設と幼稚園の両方に通えるんだ。

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自閉症の子どもは対人コミュニケーションが苦手です。

発育が通常より遅れるので、発達を促すことやトイレやお着替えなど自分でできることを増やしていくための施設です。

私はこういう施設があることは知っていましたが、詳しくは知りませんでした。

でもこの本の中にある「ムーちゃん通信」という用語を解説してくれるコーナーがあり、それで学びました。


施設と幼稚園の両方に通える場合があります。

これも知りませんでした。

詳しくは「ムーちゃん通信」をご覧ください。


このように、この本は自閉症の啓蒙に真摯に取り組んでいます。マンガの内容もさることながら、少しでも正しい知識を広めたい、広がってほしいという願いが感じられます。


だからマンガの所だけを読むのではなく、「ムーちゃん通信」も読んでいただきたいと思います。

きっとあなたの知らないことが分かるようになります。


◆ これは一貫して家族の愛の物語です。

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自閉症は持って生まれた特徴です。

親のしつけが悪いからなるんじゃないんです。親のしつけは関係ありません。

でも、それを知らない人が多いんです。

だから「あんたのしつけが悪いからこうなったんだ」「親が不摂生したからこんな子で生まれてきたんだ」という間違った認識を持っている方が多い。


正しい知識を持つことが大切です。

間違った知識は偏見を生むのです。


自閉症の子育ては、通常の子育てより大変です。

つらいことも多いでしょう。泣きたいことも多いでしょう。

この「ムーちゃんと手をつないで」は、こうした現実のきびしさもしっかりと描かれています。もちろん、人のやさしさも。

だから、とっても共感できると思います。


自閉症の子育てに悩んでいる方、関連職の方、自閉症について知りたいと思っている方にお勧めします。

「ムーちゃんと手をつないで」の中にそのすべてが入っています。

きっと、一人じゃないって感じられます。

みなと鈴さん、いつも素敵なマンガをありがとうございます(#^^#)




それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

初出掲載:2019年7月26日   更新日:2019年11月25日




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阿川佐和子著:「看る力」アガワ流介護入門を読んで ~ おすすめ本 レビュー

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阿川佐和子さんといえばTVでもおなじみの有名人です。

実は介護経験が長い方なのです。

なので、介護のノウハウをいっぱいご存知なんですね。


この本は大塚亘夫氏というよみうりランド慶友病院の会長と共著となっています。

このよみうりランド慶友病院はなかなかユニークな病院で、この本の中にも紹介されていますが、24時間365日面会オッケーなんです。

それ以外にも、他の病院ではダメと言われるようなこともオッケーという変わった?病院です。


さて、大塚医師は高齢者医療の第一人者で、著書のなかで阿川さんといっしょに介護にまつわることを話しています。

介護をされたことのある方ならすごくよく分かると思いますが、介護って想像以上に大変なのです。

中には「私、介護が大好きなの」といって苦にならない人もいますが、たいていの人にとって介護は重労働で、精神的にもかなりの負担になります。

阿川さんも大変だったことを話されていますが、不思議と大変さが感じられない。

そこには介護に向き合うときの考え方やテクニックがあり、肉体的精神的負担を軽減してくれている。

この本は、介護で疲れている人、介護で心が荒んできて優しくなれなくなってきた人にぜひ読んでいただきたい、おすすめ本です。


◆ 介護をする人がいい精神状態で保てられるようにすることが、介護を長く続けるための基本中の基本

認知症になると同じことを何度も言うし、聞いてくるし、何回教えても結局また聞いてくるなんてことは日常茶飯事です。

ついイライラしてします。

そんなことはありませんか?

これは別に変なことじゃなくて誰にでもあることなんです。

どんなに仏のような人でも、イライラしてしまうものです。


私もそうですから。


でも介護をする側がこうしたイライラしたり怒っていたりすると、不思議と相手に伝わるんです。

よく「患者さんが不穏で大変だったよ」ということがありますが、これは実はケアをする側に問題があることが多いのです。


一番理想なのは、笑い飛ばすことです。

認知症でおかしなことを言ったり、したり、とんちんかんなことがあれば、それを笑ってすませるようにできれば、高齢者介護は長くいい関係を保ちながら続けることができるのです。


この笑うというのは、何も人をバカにしている笑いではありません。


私たちもありませんか?

会話をしていて相手がギャグを言ったり、面白いことを言ったりしたとき、「ふふふ、もー、そんなこと言って」と笑って流すでしょう?これです。これが介護で大切なのです。


もうね、笑わないと介護をする人もたまったもんじゃないのです。

笑いましょう。

「もー、しょうがないなあ。またそんなこと言って」

と笑って受け流しましょう。


認知症の人に怒っても、「この人はなんでこんなに怒っているんだろう」としか思わないのと、あとで「この人から何か忘れたけど怒られたような気がする。怖い人だ。」と介護をする人に対して嫌悪感を抱くだけになってしまいます。怒ったことろでいい関係は築けないのです。


「わかっちゃいるけど、どうしてもイライラしてしまう」

という方は、この本をぜひお読みください。

阿川さんと大塚さんに教えてもらいましょう(笑)


◆ 好物は喉につまらない

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これは目からうろこでした。

嚥下障害がでてきて、食べ物をうまく喉に通らなくなってきたとき、どうしますか。

口から食べることを諦めて、胃ろうをつくりますか。もしくは鼻からチューブを通して食べ物を流し込みますか。


日本の病院ではすぐに口から食べるのを止めて、上記のような処置をしますよね。


でも大塚医師によると、不思議なことに好物はたとえ嚥下障害があっても喉を通るんだそうです。

「そんなバカな!」

という声が聞こえてきそうですが、実は私もこれを経験したことがあります。

病院食を食べない患者さんがいて、いろんな形態を変えても上手くたべられない。ムセるし、上手く喉を通さない。でも家から持ってきた好物だけは、ムセずにちゃんと食べられたんです。

また、別の患者さんは食事で口を全然開けてくれなくて困っていましたが、家から持ってきた好物はちゃんと食べるんですね。


こうした経験もあって、大塚医師の「好物は喉を通す」ということが分かります。

もちろん限界はありますよ。


でも重度でないなら、そんなに心配し過ぎて好きな食事を取り上げてしまうよりは、最後まで口から好きなものを食べてもらうほうが、よっぽどQOL(生活の質)が保てられるのではないでしょうか。


これは日本国民みんなが考えることだと思います。

すぐに食事を取り上げる。

家族も「病院が危ないからというので仕方がない」と簡単に諦めすぎです。

病院もすぐに安全策に走りすぎです。


もう自然の摂理なんですから、もうちょっと食べることに寛容になってもいいのではないでしょうか。

こんなことを考えさせられた章でした。


この章では海外の食事についても紹介されていますので、そこもぜひお読みください。




◆ 介護は家族の絆、そして病院や施設との信頼関係で成り立つ。

介護は大変ですが、家で親を看ることは並大抵のことではありません。

阿川さんも本の中で愚痴や大変さを漏らしています。


介護は大変ですが、同時に自分なりの楽しみを作ることで家族のストレスを軽減できます。

本人も家族からやいやい言われなくなるので、かえって穏やかになる。


そう!介護は完璧主義ではいけません。

みんなが潰されてしまいます。


60点!60点あればよしとしましょう。

100点を目指すからストレスになります。

介護は果てしない旅です。最初からがんばりすぎると、後でもちません。

だから、60点主義でいきませんか?


この本は、そう言って、介護をもっとやりやすくするアイデアや考え方が紹介されています。


介護で疲れている方、介護のお仕事をしている方、看護師の方、介護が必要な方がいるご家族の方、こうした方にぜに読んでいただきたいと思います。

きっと心が軽くなるはずです。




それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

初出掲載:2019年4月5日   更新日:2019年11月25日

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おすすめ血圧計はテルモ血圧計 「エレマーノ2」で決まり!買って使った感想。口コミを書きました。

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血圧計ってどれも一緒と思っていませんか。

たしかにご家庭で使うぶんには、それほど本格的な血圧計でなくてもいいと思います。

家電量販店やドラッグストアで売っている血圧計でも測れます。


しかし病院で使う血圧計となると、そうはいきません。血圧管理が必要な方には、たとえご家庭であっても正確性が必須です。

家庭で測るからといって、値が信じられないと測る意味はありません。

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正確なのはもちろんのこと、耐久性も求められます。

これらに応えられる血圧計は、テルモ製「エレマーノ2」です。





◆ なぜテルモの「エレマーノ2」がおすすめなのか?

まず第一に測定数値が正確でないと話になりません。

当然のことですよね。

この「エレマーノ2」は測定誤差±5㎜Hgなんです!!

たったの5㎜Hgしかないのです。

これってほとんど誤差を気にすることなく測定値を信用できるというレベルなのです。


この血圧計は大学病院や救急病院の急性期病棟や集中治療室でも使われている実績のある血圧計です。

なぜそれを知っているかって?


それは私は看護師になる前の職業が医療機器販売会社の営業マンだったからです。

実際、私は大学病院や救急病院にこのエレマーノ2をたくさん買っていただきました。

メーカーのテルモの営業マンさんも営業に同行してくださいました。そのテルモの営業マンさんからたくさんの製品知識を教えてもらいました。

本当に医療現場のことを考えて作られています。

その証拠に多くの病院で採用が決まりました。

一つの病院で何十台と売れました。


①本体は防水。

②メモリー機能あり。

③自動モード、聴診モードといった患者に合わせてモード選択可能。

④コンパクトでポケットに入れて持ち歩ける。

⑤血圧変動が大きくしょっちゅう測定しないといけない時でも、腕に巻いた状態で起き上がり等のリハビリができる。

⑥聴診器のように首にかけられるので、作業するときは両手が空き、またすぐに使うことができる。

⑦耐久年数5年。

⑧誤差はたったの5㎜Hg。


こういう便利ですぐれた血圧計です。

なかなか市販の血圧計でここまで機能がそろっているモノはありません。

しかも、信頼の医療機器メーカー「テルモ」です。

期待通りの性能ですね。




◆ 「エレマーノ2」を使ってみた

前の脳外科の救急病院では、病院全体が血圧計はすべて、この「エレマーノ2」でした。

前職の営業マンだった時にいろんな病院を回りましたが、ほとんどの病院でこの「エレマーノ2」が採用されていました。

転職した今の回復期リハビリテーション病院では採用がなく、〇ムロン製の血圧計です。

この〇ムロンの血圧計は家電量販店やドラッグストアで売っているモノと同じです。


一番のデメリットは「正確性がいまいち」ことです。

二番目のデメリットは「耐久性に欠ける」ことです。

三番目のデメリットは「持ち運びにくい」ことです。


マンシェットのマジックテープ部分が弱く耐久性がないので、マジックテープの粘着性がはやく無くなってしまいます。腕に巻いても、マンシェットがしっかりと巻けないのです。

ではどうしているかというと、測定者が手でマンシェットを手で押さえて測っています。

空気を送ってマンシェットが膨らむと、マジックテープが弱いからビリビリと外れてしまうからです。


転職してきた時はこれは衝撃でした。

ここは病院。病院で使う血圧計とは思えないモノでした。

いくら急性期ではないといっても、血圧測定の値が正確でないと意味がありません。


職場でなかなかテルモを採用されないので、しびれを切らして個人的にテルモの「エレマーノ2」を購入することにしました。


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買いました!これで仕事がはかどります。


前の病院でも実際に使っていたので、使い方は良く知っています。

使い方はとてもシンプルです。

本体真ん中の電源ボタンを一回押すと電源が入り、「ピー」「ピー」と二回音が鳴ります。

これで測定ができます。

この時液晶画面に映っている数値は、前回の測定値です。1回分のメモリー機能があるのです。


自動モードではカフを手動で握ってマンシェットを膨らませると、しぼむ時に自動で測定をしてくれます。

とてもシンプルで使いやすいのです。

説明書を読まなくても、直感的に使える優れモノです。


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ほら!ちゃんとポケットに入ります。


ポケットに入るコンパクトサイズなのもうれしい。

いつでも使いたいときにサッとポケットから取り出して使えるので、医療関係者にはうれしいですよね。


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腕にマンシェットを巻いたまま、離床のリハビリ等ができます。


血圧変動の大きい患者さんの場合、1つの動きをしたあとの血圧が気になります。

体が不安定なとき、ちょっと動いただけで血圧が大きく変わる場合があります。

そこでエレマーノ2を付けたままで、患者さんに動いてもらいます。マンシェットはただ巻いているだけなので患者さんはきつく感じません。

リハビリや離床をするときは、大変便利です。


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ちょっとした後で、またすぐ使う時はこうしています。


聴診器のように首に巻きつけられるので、すぐに両手を使うことができます。


そして測定値の正確性!

もう一度言います。誤差たったの5㎜Hg。

測定値をそのまま信用していいレベルです。なんといっても集中治療室でも使われている血圧計ですから。

出た数値を「ほんとかなぁー」と疑ったことはありませんか?

エレマーノ2なら、疑う必要はありません。


耐久性も抜群です。

メーカーによると耐久年数は5年です。

私の「エレマーノ2」は買ってまだ2年ですが、毎日のように過酷に使っていてもまったく壊れません。

せっかく買ったのですから、長持ちして欲しいですよね。

前の病院では「エレマーノ2」を5年以上、毎日使っていても壊れませんでした。

私の「エレマーノ2」もかなり期待していますよ。


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他の看護師やリハスタッフから「いいですね、欲しいなぁ」と言われました。


このように、医療現場では便利この上ない血圧計であることがお分かりいただけると思います。

これを使うともう他の血圧計では物足りなくなります。

私がそうであったように。


今現在「エレマーノ2」を病院で使っている看護師さんたちが「これが一番使いやすくて正確。信用できる」との多くの声を聴いています。


買って大正解でした。

血圧測定値が正確なので、安心して使えます。そして自分のポケットに入れておけるので、使いたいときにサッと取り出して使えるのは、ストレスフリーで快適です。


◆ まとめ。医療関係者の厳しい要求に応える使い勝手抜群の血圧計

手首で測るタイプの血圧計はおすすめしません。⇩⇩

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手首タイプはどれも正確性に欠けます。

実測値とかなり違う数値がでることは、よくあります。

ご家庭でもこのタイプはおすすめしません。

上腕で測るタイプが絶対いいです。


「エレマーノ2」を買ってから病棟にいると、他の看護師さんやリハビリスタッフから声がかかるんですよ。

「これ、いいですね。買ったんですか?」

「便利そうですね。欲しいなあ」

このような声を頂いています。


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コンパクトなので持ち運びが楽です。


見ていたら欲しくなりますよ。だって今の職場の血圧計は正確性に怪しいですから。

医療関係者でなくても、一般の方もそうですよね。

家で測る血圧なら正確でなくてもいいでしょうか?

そんなことないですよね。病院だろうが、家だろうが、血圧測定値は正確でないと困ります。気になるから測っているんですから。

すぐに壊れるのも困ります。


病院で耐えられる安心・信頼の血圧計を一般のご家庭でもおすすめします。

病院スタッフには、多くの急性期病院で使用されている信頼性のある血圧計をおすすめします。


テルモ「エレマーノ2」はこうした要求に応えられる、安心の血圧計であることを、使用している私が断言できます。



初出掲載:2019年3月7日   更新日:2019年12月2日

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「ムーちゃんと手をつないで~自閉症の娘が教えてくれたこと~」を読んで-おすすめ本 レビュー

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「ムーちゃんと手をつないで」~自閉症の娘が教えてくれたこと~おすすめ本 レビュー

最近はマンガを読まなくなってしまいました。

昔は三度の飯よりも好きだったんですが。


ところが、久々に自分から読んでみようと思ったマンガに出会いました。

それが「ムーちゃんと手をつないで ~自閉症の娘が教えてくれたこと~」です。



◆ 全3話からなる、自閉症のムーちゃんのお話


自閉症のことをどれだけの人が正しく知っているでしょうか。

比較的若い人なら名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。年齢が上がるにつれて知っている人は少なくなると考えますが、自閉症というなんだかよく分からないコトバに、根拠のない嫌な感じを抱く人もいるのです。

ご自分の周りを見てください。

自閉症の子どもはいますか。

私の周りにはいません。

もちろんいる方もいらっしゃるでしょうが、それくらいの少なさです。

疫病管理センターの報告によると、ちょっと古いデータですが2007年現在、150人に1人が自閉症と診断されています。

4対1という確率で男児の発症率が女児を上回ります。

文部科学省の調査では、全ての発達障害での男女比は、2.4:1という結果でした。


さて物語はある若い夫婦と一人娘の「むーちゃん」のお話です。


この本は著者のみなと鈴さんの実体験から、とてもリアリティのあるストーリーです。


冒頭に自閉症のデータを少しご紹介しましたが、なぜそれを先に出したかというと、自閉症の方に会ったことや関わったことがないゆえに、深刻な誤解をしている方が大勢いるからです。

本人やそのご家族は、周りの無知ゆえに、たいへんな苦労とストレスを抱えていることが少なくありません。


自閉症のことをなんでもいいので、正しく話してみてください。

できますか?

できない人が圧倒的なのです。


この本のなかには、「ムーちゃん通信」という解説が載ったコーナーがあります。

ぜひそこも読んでください。

より一層マンガの中身がよく理解できますし、登場人物が悩んでいる理由がよく分かります。


初めて自閉症という現実を知った時、わが子をすんなりと受け入れられるでしょうか。「えっ?なにそれ」となりませんか。そのあと、強烈な不安が襲ってくるのです。

そして親だけでなく、周りの人もなんだかよく分からないゆえに、あえて強がってみたり、励ますつもりで心にもないことを言ってしまったり。

悪気がないのは分かっていますが、お互いに傷ついてしまう。


この本を読んで、「あー、こういうのは他の病気でもありうることだな・・」と思いました。

自分の知らない病気だから、誤解したまま偏見を持ってその人を見てしまう。

まずは、自分が知らないなら、知ることから始めましょう。

知ることで、自分が誤解していたことに気付くはず。知ることで、やさしい気持ちと共感が芽生えるはず。


「ムーちゃん」はほんとうに無邪気でかわいい子です。

自由で自分に正直なのです。


「ムーちゃんと手をつないで」は、手探りの両親が、それこそ手をつなぎながら一緒に歩んでいくストーリーです。お互い、できないところは支えればいいのです。一人で頑張る必要はありません。

自閉症に限らず、これはどの病気にも言えることではないでしょうか。


本はしっかりとしたボリュームがありますが、気づけばあっという間に読んでしまいました。

読んだあとは、自閉症にたいする見方が変わっています。

必ず変わります

もし今まで、自閉症に関して誤解をしていたなあと思っていたら、きっとこう変わるはずです。


「あの子は、そういうタイプの子だから」


◆ 自閉症や関連病、症状といった言葉の解説付き


先の項目でもご紹介しましたが、「ムーちゃん通信」という病気や症状などの解説コーナーが、本のなかにあります。

このコーナーは医療ライターの方が書いている、とても分かりやすい解説です。

もうこのコーナーだけでとりあえず十分です。それくらいしっかりと書かれています。

そもそもマンガが主体ですから、文字のコーナーが目立っては・・・と思いがちですが、このコーナーはすとーりーの合間にそっとやさしく差し込まれています。

しかも絶妙なタイミングで差し込まれていますので、物語がより分かりやすくなります。

とくに自閉症に詳しくない方に読んでいただきたいので、こういう解説はたいへんありがたいと感じました。


◆ 自閉症のこと、もっともっと多くの人に知ってほしい

もう、それに尽きます。

自閉症のことをもっともっと多くの人に知ってほしい。

「ムーちゃんと手をつないで」は、まさにそのためにあるのです。

知らないから恐れる、知らないから偏見を持つ、知らないから不安になる。まだまだ偏見や差別があります。いわれのない被害を受けている方がたくさんいます。

まずは知りましょう。


「ムーちゃんと手をつないで」はそのお手伝いをしてくれます。


正しい知識を持つことは大切です。

間違った知識や知識不足は、偏見を生みます。


「そういえばよく知らないなあ」「自閉症の子は知っているけど、どういう病気かまでは・・・」

という方。そして、自閉症をもっと知ってほしいと願っている方が自閉症を紹介したいツールとしても最適でしょう。


「ムーちゃんと手をつないで」はこうした方、すべてに答えることができます。





それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

初出掲載:2019年3月2日   更新日:2019年11月25日

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