回復期の患者さんを見ていると、リハビリ入院してきた目的がはっきり分かっていて、自分に合ったリハビリ方法を常に勉強している人とでは、回復ぐあいは違います。リハビリは、患者本人の理解度と探究心に大いに左右されます。頭の中で思っているだけではなくて実際にやっている患者さんが伸びやすい。
— ふるたによしひさ@看護師 (@yoshihisanurse) November 12, 2023
いろんな患者さんをみていて、リハビリ入院の目的や意味を分かっている患者さんは、やっぱり成果が伸びやすいです。
◆ リハビリ入院をわかっていない患者さん
病院に入院している患者さんのなかには、
自分がなんで入院しているのか分かっていない人がけっこういます。
本当に多いです。
「そんなバカな」
と思うかもしれませんが、本当に多いです。
一つは脳卒中などで高次脳機能障害になった患者さん。
もう一つは認知症の患者さん。
多いですよ、認知症の患者さん。
こういう患者さんは、全員ではありませんが、
自分がなぜリハビリ入院をしているのかを分かっていない人がいます。
そもそも、ここが病院とわかっていません。
じゃあ病院じゃないと思っているのならどう思っているかといいますと、
変な場所に監禁されていると思っています。
だから「おーい!誰か助けてくれー!」と叫びます。
「けーさつ呼んでくれー!」
「直子ー!直子ー!おーい!どこにいるんやー!」
「助けてくれー!」
と、奥さんがそこにいると思って、大声で呼びます。
叫びます。
理屈が通りませんから、こちらがいくら説明しても分かってもらえません。
認知症や高次脳機能障害になり、自分の状況が論理的に分からなくなると、
やはりリハビリの効果は薄くなる傾向にあります。
◆ 目的が分かっている患者さん
かたや、自分は脳卒中になって麻痺が出て、
これをなんとかしたいからリハビリ入院をしにきたんだ、と
自分の目的がはっきり分かっている患者さんは伸びやすいです。
これは誰でもわかると思いますが、
リハビリ病院に入院してきて
「おーい!誰かー!たすけてくれー!」
と叫んでいる患者さんより、
「自分は脳卒中になり、この麻痺をなんとかしたい」
と思って来た患者さんとでは、
当然リハビリの効果は違います。
さらに、自分でどういうリハビリをすればより効果が得られるのか?
と探求する患者さんは、もっとリハビリ効果が出やすいです。
これは当然といえば当然なのですが、
なかなかここまでやる患者さんは少ないです。
以前、入院患者さんで、リハビリ以外の時間でも自分でいろいろ試していた人がいまして、
その人は当初の目標以上の成果を得ていました。
もちろん理学療法士や作業療法士さんと一緒に探求していましたが、
こういう目的意識がしっかりしている患者さんは伸びやすいです。
認知面がしっかりしているかどうかは、
自分ではどうしようもないですが、
幸いなことに、
脳卒中になろうが、高齢になろうが、
頭がしっかりしている人ほど、そして自立心が強い人ほど、
リハビリ効果はより大きくなるということです。
それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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なるほど,もっともな事だと感じます。
認知面は仕方ないにしても,何事においても同じ事が言えると思います。
程度問題ではありますが,かりに認知面しっかりしていても,何も考えず言われた事だけいやいややる人と,自分の状態をよく認識して探究心持って工夫して臨む人とでは,大きな差が出そうです。