
病院に入院している時点で、家族と同じような看護が提供されるわけではないのです。我々は限られた人数で大勢の患者さんを看ており、時には画一的な看護になるし、常に目が届くことをしているわけではありません。精一杯やっていますが、自宅で家族が手厚い看護をしているのと同じではないのです。
— ふるたによしひさ@看護師 (@yoshihisanurse) November 9, 2023
これははっきり言っておいたほうがいいと思って書きます。
◆ 病院と自宅では看護が違う
病院はいろんな制約がありますので、自宅で手厚い介護をしているようなことと同じことはできません。
自宅では、その人だけの看護介護をしていたらいいので、
細かなことまで手が届きます。
こまめに清拭をしたり、
ちょっと爪が伸びていたらすぐ切ったり、
ちょっと汚れたらすぐ取り替えたり、
口腔ケアに十分な時間をかけたり、
こまめに服のしわを伸ばしたり、
車いすに乗せて散歩したり、
いろんなことを自宅でやっているでしょうけど、
それと同等のことはできません。
できないと言ってしまうと語弊がありますが、
自宅と同じようなことは病院ではできません。
少なくとも、どこかで画一的な看護になります。
これは手を抜いているということではなく、
医療は社会資源ですので、
時間や人員に限りがあるからです。
◆ 病院にいろいろ注文するほど現場は消耗します
家族さんのなかには、
「あーしてください、こーしてください」
と、看護師にいろんなことを要求してきます。
携帯電話の操作をしてやってほしい。
充電が切れないように毎日充電器にさしてほしい。
電話をかけたんだが出ない。病室に行ってこっちにかけてほしい。
毎日服を新しいのに着替えさせてほしい。
家族の声を吹き込んだテープを毎日聞かせてほしい。
まだまだありますが、
こうしたことを要求してくる家族は多いです。
しかし、こうした要求は現場を消耗させ疲弊させます。
本当に必要なんですか?
病気をなんとかしたいから入院しているんでしょう。
それは本当に必要なんですか?
自宅ならできるでしょう。
しかし、病棟は約40名の患者さんがいます。
一人にそんなに時間をかけてできません。
しかも緊急性がないことについてはなおさらです。
そりゃあ一人の患者さんに濃い看護をしようと思ったらできます。しかし、医療は社会資源なので無尽蔵ではないから、どうしても時間と人の制限があり、チャチャッと終わらせることもあります。なので、家族から「あーしてほしい、こーしてほしい」と言われても自宅と同じようにはできないことがあります https://t.co/OHQbsi8DQw
— ふるたによしひさ@看護師 (@yoshihisanurse) November 9, 2023
そりゃ電話に出ないこともあるでしょう。
病院に入院しているんですから、
なにかあったら連絡しますよ。
なにも連絡ないのなら、別に電話に出なくってもいいじゃないですか。
そういう時もあるでしょう。
自分で電話に出れないぐらい認知症になっている人に、
「電話をかけても出ないんです」
と言われても、そりゃそういうこともあるでしょう。
こういうことをいちいち看護師に「やってくれ」と要求するので、
現場はかなり疲弊しています。
もう本当に大変すぎるんです。
別にどうもないのですから、
現場にまかせておけばいいんじゃないですか。
家族からの「やってくれ」という一言が、
現場を消耗させ疲労させています。
そりゃあ何でもかんでもやりません、というわけではないですよ。
できることはやっているんです。
でも、そういう家族が複数いるだけで、
看護師はとても時間をとられるのです。
自宅と同じような手厚いことは
病院や施設ではできないということです。
それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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