27844755_s.jpg





なにを言っても、どんなに説明しても分かってくれない人がいます。

高齢者の場合、認知症を疑ったほうがいいかもしれません。


◆ 理屈が通らない人



夫婦二人暮らしで、妻が要介護、夫が介護者の場合。

病院「そろそろ介護保険を使われたらどうですか?お父さん一人じゃ介護は大変でしょう」

夫「うーん、まあ、わしがやるし、大丈夫ですわ」

病院「それと、今、要介護1ですけど、区分変更して要介護度をあげたらどうですか?

そのほうが、あとで何かと選択肢が増えますし」

夫「よーわからんし、まあ、いいですわ」

病院「せめて要介護を今の1から3に変えるだけでも、もしものとき施設に入りやすくなりますし。今はご主人が介護してくれていますけど、この先どんどん介護が大変になってきます。そのときに慌ててもすぐに対応できませんから、今のうちに、せめて要介護だけでも上にあげておきませんか?」

夫「むずかしいことはよう分からんし、そのとき考えますわ」

病院「いや、手続きはケアマネさんがやってくれますので大丈夫です。せめて今のうちに要介護だけでも変更したほうが、あとあと便利です。これで今すぐ施設入所というわけではないので。今までどおりご主人が介護がんばってもらえます。もし将来、ご主人がしんどくなっても安心ですから」

夫「いや、なんかよう分からんし。まあ、今は大丈夫なんで、そのとき考えますわ」

病院「…」


こういうことってよくあります。

どんなに説明しても、

どんなに分かりやすく説明しても、

分かってくれない人。

どんなに言っても動いてくれない人。


なかには、「そんなん言われんでもわかっとるわ!」

と怒り出す人もいます。

実はぜんぜん分かっていないんですけどね。


こういう人は認知症を疑います。

もちろん認知症だけが原因と考えられるわけではありません。

違うかもしれません。


しかし、こういう、何を言ってもわかってくれない人の場合、

特に高齢の場合、認知症を疑います。


本人は自分が認知症だとはわかっていません。

周りの人も認知症と疑っておらず、「こういう性格なんだ」と思っていることがほとんどです。

しかし、なにを言っても、どんなに言っても分かってくれない人の場合、

認知症の疑いがどうしてもあるのです。


◆ どんなに言っても免許返納しない人



たとえば高齢で家族から見ても危なっかしい運転をするおじいちゃん。

家族が「もうそろそろ運転しないほうがいいよ。人を殺すよ」

と言ったとします。


本人は「わしはボケとらんわ!」「わしから自由を取るんか!」「絶対免許は返さん!」

と怒りだします。

こういう人は認知症を強く疑います。


せっかく周りの人が本人のためを思って何度も何度も言っているのに、

まったく聞く耳を持たない人。

言うと怒り出す人。

こういう人は認知症の疑いがあります。


だからこそ、こういう人ほど、なんとかして免許証を返納させないと本当に危ないです。






これは一例でしたが、

このように、どんなに説明をしても分かってくれない人は、認知症の疑いがあります。

とにかく前頭葉の機能が落ちて、理屈で考えることが弱くなっているのです。

認知機能が落ちているから、将来の危険性について考えられなくなっています。

こういうことになったらこうなるかもしれない、という将来予測ができなくなっています。


だから、人の話しをまったく聞かないとか、

どんなに説明してもまったく聞いてくれないとかになると、

本当に危険なのです。

家族もほとほと困ってしまいます。


免許証の場合は、主治医から公安に連絡してもらって、公安が強制的に免許返納させるという手段がありますが、介護に関することになると、なかなか強制的にはできないので困ります。


◆ 早めに将来の介護に備える



「わしがみるからええねん!ほっとれくれ!」

高齢の夫が要介護の妻を介護しています。


訪問ヘルパーも利用せず、

デイサービスも利用せず、

要介護は1のまま。

どう考えても要介護は3以上の妻です。


このままでは、夫が倒れたら、

たちまち妻の介護をどうするか?という問題に直面します。


せめてデイサービスだけでも利用してくれていたら、

ケアマネージャーさんが様子を伺いに訪問してくれるので、状況の把握ができます。

せめて週1回でも訪問ヘルパーさんを利用してくれていたら、

同じく、ケアマネージャーさんが様子を伺いに訪問してくれますし、訪問ヘルパーの情報も得ることができます。


なので、まったく介護サービスを利用しないで高齢の夫だけで妻の介護をしている場合、

ほんとうに困ることになります。


夫にそのことを説明しても

「難しいことはわからんで。まあ、そのときになったら考えますわ」

と言うのです、それは違うのです。

それじゃあ困るのです。

そのときになったら遅いのです。

これがわからない。


転ばぬ先の杖。

これが分からないので、理屈が通らない。

こういう人は認知症になっていることを疑います。

なので、このままだと高齢夫婦共倒れになります。

そうなるとたちまち周りは困るので、

早めに対策をとることが大事です。


ですが、何度言ってもわかってくれない人がいます。

本当に困ったことです。




それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。




性病検査だけじゃない、
B型、C型肝炎や薬物反応、子宮頸がんリスクなども分かる
自宅で簡単性病検査


IMG_1724-removebg-preview.png

ふるたによしひさの発信は、こちらもどうぞ。
Twitterのフォロワーさんが6,600人を超えました。


YouTubeおしえて!看護師よしひさ先生 
 ↑チャンネル登録者数1000人超えました。




カテゴリ

タグ