26456208_s.jpg





認知症患者さんは、夜間に目が覚めると「朝だ」と勘違いする人が多いです。


◆ なぜ夜間に目が覚めると「朝だ」と勘違いするのか



看護師になって夜勤をするようになると、このような患者さんが大勢いて、不思議でした。

まだ真っ暗な夜なのに、

どう考えても、まだ夜なのに、

でも「朝だ」と思っているんです。


認知症患者さんあるあると言ってもいいでしょう。


夜間に目が覚めると、

どんなに真夜中でも、

どんなに周りが真っ暗で夜でしょ、と思う場面でも

「朝がきた」

と思うんですよね。


で、真夜中なのにゴソゴソと起きだして、

着替えたり、部屋から出てきたり、

なんか用事をしようとされます。


いくら「まだ夜ですよ」と言っても聞く耳持ちませんね。

一旦目が覚めると「朝だ」と思い込んでいますので、再び寝ないことも多いです。

夜勤をしているスタッフとしては、困ったことです。


これは、認知症になると脳の機能が低下して時間感覚が狂うからです。

さらに、周囲の状況を正しく判断できなくなり、

どんなに真っ暗で、誰がどうみてもまだ夜だという状況でも「朝だ」と勘違いします。

説得しても無駄なことが多いですね。


◆ 一度起きたら寝ないことが多い



こういう認知症患者さんは、一度目が覚めると寝ないことが多いです。

今はまだ夜中だと、どんなに説得しても、

どんなに論理的に言っても、

だめです。

理解してくれません。


実際、夜勤で夜中に起きてくる認知症患者さんは、トイレに行くために起きるのですが、

夜中にトイレで目が覚めたとは思わず、

「朝だから目が覚めた。朝の起床時のトイレにいくのだ」

と思うようです。


睡眠の途中でトイレのために起きた、とは思わないようです。

あくまでも、一度でも目が覚めると「朝だ」と思うようです。


だから、本人は朝だと信じ込んでいますから、再び寝ないことが多いです。

夜勤をしているスタッフとしては、非常に困ったことです。

認知症なので、ふらふらとまだ体がしっかり目が覚めていないのに歩き出して、転倒するリスクが高いからです。

でも本人に言っても言うことは聞きませんね。

夜勤の少ない人数のスタッフで、これは本当に大変です。


◆ 対策としては



じゃあどうしたらいいの?ということですが、

まだ0時ぐらいの時間なら、眠剤を飲んでもらって寝させることがあります。


3時とか4時とか、朝に近い時間だと、こんな時間に眠剤を飲むと日中まで薬の効果が残りますので、飲ませません。

だから、3時とか4時とかに「朝だ」と勘違いして起きてこられると非常に困ります。

こんな時間に眠剤を飲んでもらうわけにもいかず、

とりあえず、車いすに乗ってもらいナースステーションで待機してもらいます。

そのまま起きたまま、朝の日勤帯に入ることがあります。


ナースステーションなら目が届きやすいからです。

どうせ本人は「朝だ」と思っていて起きていますから、ステーションにいてもらうのが一番安全です。


周りの廊下が真っ暗でも、

ナースステーションに1名~3名しかスタッフがいなくても、

周りに誰も見かけなくても、

本人は夜とは思わず「朝だ」と信じています。


認知症になると脳の機能低下が起こり時間感覚が狂いやすく、

自分の時間感覚がおかしいとは思わなくなります。

自分の感覚は正常だと思っています。

だから説得しても無駄なことが多いです。


周りの状況を判断する能力が低下しているため、夜に起きだし、ごそごそ動きだします。

周りに誰も起きてきていないけど、それを不思議に思わず、朝が来たと思います。


もしこれが病院ではなくて、自宅だったら…。

夜中にふらふらと家の外に出てしまうと迷子になったり、事故を起こしたりするんじゃないかと心配します。


夜中に目が覚めると「朝だ」と勘違いして、朝の準備をはじめたら、認知症がけっこう進んでいると疑いましょう。



それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。




性病検査だけじゃない、
B型、C型肝炎や薬物反応、子宮頸がんリスクなども分かる
自宅で簡単性病検査


IMG_1724-removebg-preview.png

ふるたによしひさの発信は、こちらもどうぞ。
Twitterのフォロワーさんが6,600人を超えました。


YouTubeおしえて!看護師よしひさ先生 
 ↑チャンネル登録者数1000人超えました。




カテゴリ

タグ