病棟でセンサー類を使用している時点で、スタッフが四六時中見ていられないという証拠になります。一日中おだやかな時間が流れて、手の空いているスタッフがあちこちにいるのならセンサー類はいらないのかもしれません。でも、そんなところはないでしょう。なぜ裁判所は分からないのだろう。
— ふるたによしひさ@看護師 (@yoshihisanurse) November 28, 2022
11月1日の西宮病院の認知症患者転倒の神戸地裁判決がありました。
その判決もそうなんですが、
現場は本当に大変なんです。
一人一人の患者さんに手厚くケアを提供するのは不可能になりつつあります。
◆ どんに対策をしても動いてコケる患者さん
おそらくほとんどの病院では、転倒防止用のセンサー類を使っています。
急性期病院でも使っていますし、回復期はもっと使っています。
点滴を引っこ抜く高齢者は星の数ほどいます。
おしっこの管も抜きます(痛いーー)。
ひどいのは、胃ろうもお腹から自分で引っこ抜きます。
ベッド柵をしていても、またいでベッドから降ります、で、転倒します。
どんなに「ベッドから出るときはナースコール押して」と説明しても押さずに勝手にベッドから出ます、で、転倒します。
車いすに座っていて、勝手に立ち上がります、で、転倒します。
どうしたらいいでしょうか?
本当にどうしたらいいんでしょうか?
読者のみなさんならどうしたら防げると思いますか?
たとえセンサーを使っていても、センサーが反応したらすぐに行かないと転倒します。
◆ 要望が増える一方、人は減る一方
家族からは「転倒させるな」と言われます。
もちろん、我々医療者も、転倒はないにこしたことはありません。
そりゃそう思っていますよ。
誰が転倒してのいいなんて思うでしょうか。
分かっていますし、対策もしていますが、
それでも勝手に動いて転倒するんです。
ボク個人的に考えた一番の転倒予防対策は、
「転倒していないうちに、早く早く退院する」です。
とにかく早く退院することです。
入院期間が長ければ長いほど転倒する可能性があります。
これしか転倒予防の方法は思い浮かびません。
もしくはガチガチに縛るかです。
でもそれは嫌でしょう。
我々もしたくない。
転倒予防はとても難しい問題です。
それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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