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「回復期はゆったりしているんだろうなあー」

「いいよなー、次は急性期じゃなくて回復期へいこう」

看護師の間ではこういう会話がよくされます。

特に急性期で働く看護師はその多忙さゆえに、回復期に過大な希望を抱いています。

でも回復期も超大変ですよ。


◆回復期リハビリテーション病棟は超バタバタで看護師ヘロヘロ





そう、回復期リハビリテーション病棟はハチャメチャです。

鳴りやまないナースコール、

認知症患者が多くて指示がはいらない、

高次脳機能障害患者も多くて指示がはいらない、

自分の能力を過信して歩きだすので、常に転倒のリスクがあり付き添いが必要、

指示がはいらない患者多数でナースコール連動型センサーがあちこちで鳴り響く、

認知症患者の暴言暴力がよくある。

失禁、おむつ外しがしょっちゅうあり、シーツ交換着替えが多い。

そのうえ数々のルーティン業務があり、もうヘロヘロです。


看護師の人数がまだいる日勤帯でも超忙しいです。大変です。

それが夜勤帯になるとますます大変で、バタンキューです(-_-;)


◆ 回復期の夜勤はジュラシックパーク状態



夜間はスタッフの人手がさらに少なくなりますので大変すぎる。

夜間はスタッフ3人で40名の患者をみます。


その半分以上が認知症や高次脳機能障害患者だとしたら、どうですか?

ベッドから出てくる、転倒する、怪我する。

ナースコールの意味が理解できません。

ナースコール連動型センサーを設置して、動き出したらナースコールが鳴ります。


一方で、まだナースコールを押してくれる患者なら、トイレなどでナースコールを押してくれます。

その多さといったら…。


認知症患者は夜間大声で叫ぶことがよくあります。

夜なのに「さて、デイサービスにいこう」と真っ暗な廊下を歩き始めます。

麻痺があるのに、一人でどこかへ行こうとします。

それを制止すると大声で叫びます。叩きます。

その声でとなりのベッドの認知症患者が起きます。

起きたらベッドから出ようとされます。転倒します。


別の認知症患者では、おむつを外してシーツまで失禁していています。

背中までおしっこまみれです。

全身更衣します。


また別の認知症患者では、点滴のルートを自抜して血だらけになっています。

清拭して更衣します。

また点滴の針を入れるけど、「いたーーーい!」と大暴れします。


また別の高次脳機能障害患者では、経鼻経管栄養の鼻に入れているチューブを抜いています。

チューブの再挿入で大暴れします。

漏れた栄養剤で服がびしゃびしゃです。更衣します。シーツ交換します。

漏れて体内に入っていない分の栄養剤をどうするか、当直医に相談します。


そうしている間にもナースコールは鳴りやみません。

どこかで絶えず鳴っています。

そしてほかの患者から「あの患者、叫んでうるさい!寝れへんやんか!」と文句が出ます。


……もうやめて…


◆医療介護の夜勤はそうとう体力を奪われる



なので、若いスタッフが多いのです。

ボクは40代ですが、あと数年で50歳。もうそろそろヤバイです。


定期時間の見回りではすまない、過酷な夜ばかりです。


夜勤は夜勤スタッフの自分の命を削っています。


本当に夜勤は自分の寿命を縮める思いです。

それぐらい過酷です。

お肌も荒れます。

このうえ急変があったら、もう、しっちゃかめっちゃかです。


◆ リスペクトするなら給料上げてほしい



夜勤は、まさにジュラシックパーク+ナイトミュージアム状態です。




あなたの町の病院や老人ホームでは、今夜もこんな状態でしょう。

みんなが寝ているとき、フロアを走り回っている夜勤者がいます。

おしっこやうんちや嘔吐物などをキレイに処理して、着替えさせて、シーツ交換をして、記録を書いている夜勤スタッフがいます。

後日、洗濯物を取りに来た家族から「なんでこんなに洗濯物が多いんですか!ちゃんとオムツを当ててください!」と文句を言われます(←実際に言われたことは何度もあります)

いやいやいや、本人が認知症で勝手にオムツをはずすんだもん!


こんなにナースコールが鳴りやまないなか、一人の患者が勝手にベッドから出て歩いて転倒して骨折ということがあります。

家族から「なんでちゃんと見てなかったんですか!」と文句を言われます。

いやいやいや、本人が自分で動いたんですよ。ナースコールがあちこちで鳴り響いている状態で全員をみれません。不可能です。


こういうふうに後で家族から文句を言われるから、夜勤スタッフは必死なんです。

それでも40人を3人でみていると、絶対に抜けがあります。

人間は自分の意思で動く生き物なので、絶対に転倒リスクはあります。


もし自宅で認知症の親を面倒みると、これを毎晩家族が味わうことになります。

それが無理な家族がいるから、高齢者施設、老人ホーム、病院があります。

看護師・介護士をリスペクトしてくださるのはとてもありがたいです。

しかし、「リスペクトするなら金をくれ」と安達祐実の「家なき子」のドラマを思い出します。









それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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