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PRESIDENT Onlineの2020年1月30日の記事にこんなのがありました。



「1割負担」を悪用して1日に何度も介護サービスを頼む要介護者が後を絶たない。


ホームヘルパーが提供するサービスは大きく二つに分けられます。

「身体介護」と「生活援助」です。

身体介護は、排泄、食事、着替え、入浴などの介助、

生活援助は掃除、ゴミ出し、洗濯、買い物、食事の準備などです。


在宅介護を支える重要な役割を担っているのが、ホームヘルパーです。


1割負担の利用者さんが払う費用は、1回約250円。

その1回に残りの9割の約2,000円以上を介護保険などから出すことになります。

この「生活援助」は厚生労働省により2018年10月から要介護に応じてひと月あたりの生活援助の回数を設定され、その回数を超える場合は、ケアマネージャーは市町村に届け出をしなければならないことになりました。


その回数は要介護度1が27回、2が34回、3が43回、4が38回、5が31回です。

ただし、届け出をすればこれを超える利用ができます。


回数の上限を設けたのは、まるで召使いのように何回も用事を頼んでくる悪質な要介護者が後を絶たないからです。安いのをいいことに、お金を払っているからこっちが上だとばかりに、無茶苦茶な要求をしてくる人が絶えません。現場は消耗しきっています。

訪問介護や訪問看護をする人がいなくなる可能性があります。


正しく利用している要介護者にとって、迷惑なことです。


問題は、ただでさえ煩雑で忙しいのに、さらに届け出という書類作成をしなければならないケアマネージャーの負担がものすごいということです。

正直、届け出をしたくない。めんどすぎる、そう思うケアマネージャーは多いと記事に書いてあります。

だから、上限回数に治まるようになるべくやっていきたい。


詳しくは記事を読んでいただきたいのですが、現場の疲労はまだあります。


◆ 要介護者からのセクハラやパワハラ横行でヘルパーがいない問題



きちんと利用されている要介護者には本当に迷惑な話なのですが、在宅介護の現場ではセクハラやパワハラが横行しています。


じつは私はちょっとだけ訪問看護をしたことがあります。

そのとき、初出勤のときに先輩看護師(女性)から言われた言葉が、

「男性看護師が来てくれてよかった。これから行くお宅の利用者さんはセクハラするので」

これです。

本当に最初の情報がセクハラでした。私の実体験です。

それくらい現場はセクハラの嵐です。

だから、若い人が来ません。辞めます。募集をかけても来ません。看護師たちは、もうみんな知っているんです。

これを広く国民に知ってもらいたい。

誰が人手不足を作っているのか。


国や自治体のせいではなく、明らかに制度を悪用している人の問題です。

でもこういう人を批判する報道って不思議とあまりないんです。

だからよけいたちが悪い。


「歳をとって寂しいんだよ」

「一人暮らしだから、家に来てくれる人がいて嬉しかったんだよ」

とか言う人がどれほどたくさんいることか。

私自身、この言葉をどれほど聞いてきたことか。

そんなの絶対認められません。


なぜ、セクハラやパワハラをする側をこれほど擁護するのか。

結局、あとあと私たちが将来困ることになるんです。


現場で働く訪問介護や看護の人は、ほとんどが女性です。

自宅訪問して、夜も昼も24時間体制で、交代しながら勤務しています。

密室だから、怖いんです。そうでしょう?

分かりますよね。

腹立たしいことに、セクハラの時だけいつもにない力が出るんです。

いつもは「やって、やって」なのに、セクハラの時だけグイッと腕を引っ張るんです。

掛け布団も自分でかけれないのに、そういう時だけ胸に手を伸ばしてくるんです。

手元にあるコップも持てないのに、そういう時だけベッドから手を伸ばしてお尻を触るんです。

こういう人は絶対、普段はできない演技をしている。

これを「寂しい老人のそそう」と黙認する人がいることが、さらに腹立たしいのです。


きちんとされている要介護者にとって、こういう要介護者が蔓延しているのは大変困ったことです。


ネット上でもこのような反応が





何度も言いますが、きちんとされている要介護者もたくさんいます。

でも、男の私でさえ、このような状況を実体験として把握している以上、現場のひどさはきっと一般市民の想像以上のはずです。

だから本当に介護が必要な方に福祉が届くように、限られた福祉の手を有効利用するために、広く国民に知ってもらいたいのです。


現役看護師で、ブログやSNSで毎日たくさん投稿している人、継続している人は少ない。

私はその少ない情報発信者だと思っています。

現役ナースだからこそ、生の情報を発信できる。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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