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「やりがいのある仕事をしたい」

こう思い続けていろんな職業を経験しながら社会人を歩んできました。

看護師はそれ自体にやりがいがあります。

看護師として急性期、集中治療室、救命救急室、老健、回復期リハビリテーション…とけっこう経験を積んできた私が、現在働いている回復期リハビリテーションで何を思うのか?


◆ 【回復期看護師】やりがいキター! 
  私はやりがいをめっちゃ感じています。



「回復期リハビリテーションで看護師をするのは、めっちゃやりがいがある!」

ということです。

「めっちゃ」ですよ。

それまで脳外科の超急性期で働いていたのですが、回復期病院に転職してよかったと思います。

もちろん、人それぞれ合う合わないがあるでしょう。

私は合いました(笑)


でもこれは私だからということではないと考えています。

仕事はやってみないと本当の意味で分からないものです。

やってもいないのに、今までの知識とイメージだけで選り好みをしていることってあると思うんです。

だいたいこういう人は、「急性期が一番」とTVドラマの影響を受けていることが多いんですよね。

かくいう私も急性期で働いていた時は、「救急ってめっちゃドラマみたいじゃん」と思ったことがあります。

友人や親せきから「ほぉー、救急なんてすごいなぁ」と言われて、まんざらでもない思いでした。


ところが回復期リハビリテーション病棟で働くようになって、今まで以上にやりがいを感じることになるとは。


分からないものです。やっぱりやってみないと分からない。


じゃあ、回復期リハビリテーション病棟で働く看護師のやりがいって何?


◆ 【やりがいその①】患者の思いを一緒に実現する。



これがやりたいから仕事をしていると言ってもいいでしょう。

みんなそうじゃないですか?

看護師もセラピストもその他のスタッフも、みんな患者さんの「こうなりたい」という思いを実現したい。

そのために患者さんと一緒に考え、行動する。


「歩いて帰りたい」と言うのなら、じゃあ一緒に頑張りましょう。

「せめてトイレ動作だけでも自分でできたら…」うんうん、できるように一緒に頑張りましょう。

「また口からご飯が食べられるようになりたい」やりましょうよ。諦めずに一緒に訓練しましょう。


これって、医療の本質だと思う。

特にリハビリスタッフはこれがしたいから資格を取ったんでしょう。

そりゃあ、やりがいあるっしょ⁈


急性期も患者の思いを大切にします。でもどっちかというと、「命を救う」のが大前提になるんです。

とりあえず、危機的状況を脱することが最優先になります。

だって急性期ですから。

患者さんの思いを実現するにも、まずは体が安定しないと始まらないです。


急性期で容態が落ち着いてきたら、よっしゃ回復期リハビリテーションの出番よ!


回復期では3ヶ月から6ヶ月という長期間にわたりリハビリを受けます。

料理ができるようになりたいのなら、調理訓練もします。患者さんが私たち看護師に料理を作ってくれることもあります。患者さん・セラピスト・病棟スタッフも一緒に成果を喜び合います。

退院したら会社に通う人は、一緒に外出をして実際の公共交通機関に乗って訓練します。

仕事でパソコンが必要なら、病室にパソコンを持ってきていつでも練習できるようにします。


患者の「こうなりたい」を実現する。

道に迷っても医療職を目指したあの頃にスッと戻れる。初心に帰れる。

ここが一番やりがいを感じたところです。


◆ 【やりがいその②】急性期から生活期まで全部に関わる。



いまの医療は地域連携で動いていますから、それぞれの立場を理解することは大切です。

他の立ち位置がわかることで自分の立ち位置も理解できる。

急性期のときよりも医療連携全体が理解できるようになりました。

急性期にいると患者さんが退院してしまうと、そのあとどうなったのか分からないんですよね。

でも回復期では、患者さんがどういう状況で救急病院に入院してどんな治療をしたのか、退院したらどういう生活をするのか、福祉サービスは何を使うのか、前も後ろも分かるんです。


「急性期が分かるって、それは送られてきた手紙を読むだけでしょ?」

という人がいるかもしれませんが、違うんです。

今の回復期はまだ容態が不安定な患者さんがけっこういます。

そして超高齢の人が多い。

つまり、回復期にいても急変対応はよくあります。

これは急性期にも言えることです。

だから回復期でも急変対応の技術は必須です。


回復期を退院したあと、自宅に帰る場合は医療者は24時間そばにいなくなります。

訪問看護、訪問介護、デイサービスなどを使う場合でも、入院中のように24時間べったり看護師がいるわけではありません。

ある程度、医療者の手から離れる場合が多い。

そうすると、転倒リスクがあったり、なにかと心配事があります。

回復期はチームで患者さんのそうした問題を解決するために動きます。

福祉や在宅医療についての知識がなければうまく連携できません。

そうした知識は回復期で働くと付いてきます。


急性期→回復期→在宅
このすべてに関わるのが真ん中にいる「回復期」です。


回復期は回復期だけを知っているだけではダメなんですね。

これは転職してよく分かったことです。


◆ 【やりがいその③】チーム医療のすべてが分かる。



「チーム医療」という言葉があります。

今は昔と違って主治医がトップのピラミッド型でスタッフが動くということはなくなってきました。

もうこれは時代遅れの医療なんですね。


中心に患者さんがいて、その周りを医療者が囲んでいる。

これがチーム医療です。

どこまでいっても患者中心で回っている。


回復期リハビリテーションはまさに「チーム医療」です。


カンファレンスの開催回数は急性期より断然多い。

他職種とともに患者さんや家族の問題を解決できるように考えていきます。


チームで動くということは、それぞれの職種が専門性をいかして発言をしたり動いたりしますので、大きな成果を生むことができます。

いくら医療の専門家といっても一人ではできることも少なくなりますよね。

だからこそ回復期はチーム医療を大切にします。

だって、先にも述べたように、この後は在宅なんですから。

がっつり医療ではなくなるんです。生活が待っていますから、みんな真剣に在宅移行を考えます。


回復期ではこのように「みんなで解決」をします。

チーム医療の良さを実感できる職場といえます。


◆ まとめ



ブログのプロフィールにも書いているように、私はたくさんの職業を経験してきました。

なので、看護師とそれ以外の職業を比較することができます。

いろんな職業を経験してきた中で、回復期の看護師という仕事はやりがいがあります。

仕事も知識も他職種との関わりも、すべてが幅広い。

だから飽きない。


たしかに合う合わないはあるでしょうが、ちょっとでも回復期に興味が沸いたら、将来の職場として頭の片隅に置いておいてほしいと思います。


かつての私のように選り好みをしているだけかもしれませんから。

働いてみると案外ハマるかもね。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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