今や要介護者であっても積極的に社会に参加する時代です。
何にもできないだろって?
いやいや、それは早合点というものです。
今回ご紹介するのは89歳の要介護者の女性がヤマト運輸で配達の仕事をしているという記事です。
歳をとったら仕事はせずにリタイア生活をしたい
そんな気力ない
バリバリとはいかないのでかえって迷惑
働けない人にとってはプレッシャーになる
そんな意見もあると思いますが、本人がよろこんでやっているのでしたらハッピーですよね。
超高齢になっても生き方の選択肢がある。
これっていいじゃないですかー。
◆ 1時間ほどかけて約20通のダイレクトメールを配達する
11月のよく晴れた昼下がり、福岡県大牟田市の介護施設「てつお」を訪れると、ヤマト運輸のゼッケンを着てリビングで談笑する内田アケ子さん(89歳)の姿があった。
「てつお」施設管理者の浦幸寛さんが「内田さん、行きましょうか」と声をかけると、ほかの利用者やスタッフから「行ってらっしゃい」「頑張って」と励まされ、うれしそうに玄関へ。
1時間ほどかけて、近所の病院や個人宅などに荷物を届けてまわる。
(東洋経済オンライン)
「メール便はポストに入れればいいけど、内田さんの顔を知ってもらうためにできるだけ手渡しするようにしています」
「外を歩くと風景が変わって、人にも会えるから楽しいですよ。ずっと続けていきたい」と満面の笑みで語る。
(東洋経済オンライン)
福岡県大牟田市の介護施設「てつお」を訪れると、ヤマト運輸のゼッケンを着てリビングで談笑する内田アケ子さん(89歳)の姿があります。
施設職員の浦さんに「それではいきましょうか」と声をかけられると、職員と一緒に配達に向かいます。
これくらいの仕事量なら無理なくできそうです。
なんとも表情が生き生きとしているじゃないですか。
たのしくやるのが、継続の秘訣ですね。
◆ ちゃんと給料ももらえます
ヤマト運輸(東京都)と大牟田市の介護施設「てつお」は業務委託契約を結び、2019年2月から施設の利用者がダイレクトメールの配達を始めた。(東洋経済オンライン)
1通当たりの単価が設定されており、月1000~2000円の手当はすべて内田さんに入る仕組みだ。
人手不足のヤマト運輸にとっては貴重な働き手で、住宅街を歩いて届けてもらうことで車事故の心配がなく環境にも優しい。
福祉事業者としては、利用者の自立支援につながり、認知症の方を地域で知ってもらう機会になる。
(東洋経済オンライン)
大牟田市では荷物の配達だけでなく、要介護の高齢者が市内の企業や事業所で働くという取り組みが広がっています。
業務内容は、カーディーラーでの洗車、コインランドリーの清掃、農家の手伝いなどさまざまです。こうした取り組みは、最近は広がりを見せています。
昔はデイサービスの利用者がそのまま働くことはできなかったのですが、改正されて働けるようになりました。
もちろん、収入を得ることもできるようになりました。
その人ができることをする。
リハビリにもなり、社会参加にもなります。ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなります。
そうそう、こういうお金はすべて利用者さんの収入になるんだそうです。
◆ やりたい人ができることをするという選択の自由
施設の取り組に賛同した企業が増えているそうです。
こうした「施設と企業とのコラボ」は近年、広がりを見せています。今後もこうした取り組みは増えると予想します。
たとえば、私たちが超高齢になったときはどうなっているんでしょうか?
お年寄りはみんなスマホを持っているとか。
それならスマホ一つでできる仕事をしているかもしれませんね。
施設内でバイトをしているとか。
もうすぐ5Gの時代ですから。もっともっと革命的な技術が登場しているでしょう。
スターウォーズのホログラムのような通信ができるかも。
予備校や塾はそれで授業ができそうです。
◆ 顔が見える街作りを
以前にもご紹介した言葉で、
認知症予防を的確に表したものがあります。
「きょういくときょうよう」
つまりボケ防止にはこれ。
「今日行くところがある。今日用事がある」
「教育と教養」ではありません。
高齢になるにつれて認知症も進んでいきます。
高齢者が、特に老老介護や独居老人の場合、地域の人が助けになることがあります。
街には、ちゃんと見ていてくれる人がいるもんです。
顔が見える付き合いをしていると、異変にも気付いてもらいやすい。
ちなみに顔が見える街作りは、高齢者や子どものためにもなりますし、
犯罪予防にも繋がるそうです。
街のみんなが通りがかりにあいさつをする。
立ち話をする。
こういう街では、空き巣がやりにくいんだそう。
◆ 最近は施設に通っていても外に出る時代
認知症になってもできることはたくさんあります。
要介護であっても工夫しだいで、できることはあります。
これは認知症ケア界隈や、リハビリ界によく言われることですが、
健康には、足腰が超重要。とくに認知症予防には、足腰を動かすこと。
これは立って歩くということ以外にも、たとえば椅子に座ることもそうです。
座るという行動は、意外と腰やお腹、背中の筋肉を使っています。また、座ることで姿勢もよくなり、頭も寝ているよりかはしっかりします。
なので、できるだけベッドから離れましょうということです。
趣味を作ることもいいです。起きて活動する動機があるということです。
今回の記事に登場する人たちは、これが趣味のように感じているのかもしれません。
車が大好きでしたら洗車の仕事なんかもってこいですよね。
昔好きだったことが誰かの役に立つ。お金ももらえる。
危ないからやめときなさい、の一点張りよりも、柔軟な発想が好印象です。
こんな施設なら行こうかなって思うんじゃない?
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
日本人は効率や成果を求めすぎるのです。
高齢化社会ですし、こういうことはこれからもっと増えていただきたいですね。
いっぷくさん>>
そうですね。きっと増えていくと思います。
愛知県に本社があるスギ薬局。
一部の店舗で高齢者が商品陳列の仕事を短時間しているそうです。
nikki さん>>
それもすばらしいですね。
無理なくできる仕事はいっぱいありそうです。
お年寄りに仕事を作ってあげることも、若い人たちの知恵の出しどころという気がしました。また将来に向けて自分の貢献分野を作っておくことも若い人たちには必要ですね。素晴らしい取り組みのニュースありがとうございました。
サボテンさん>>
人は誰かの役に立っているというのが一番の活力になります。
無理なくできることを模索していきたいですね。