入院していくる患者さんのなかには、親兄弟がいない、独身の天涯孤独な方がたまにいらしゃいます。
いや、徹底的に探せば親類とかいるんでしょうけど、病院はそこまでしません。
分かる範囲でいろいろ調べても本当に家族や親類が見つからない方がいます。
仮に見つかっても、めちゃくちゃ遠い親類であったり、もうそれこそ何年も会っていなくて他人同然の関係であったりすることがあります。
人それぞれ事情があるのでしょうが、こうした身寄りのない患者が入院してきた時、そして介護が必要になった時困る事態になります。
◆ 契約が難しくなる。あと支払いに不安。
救急病院だと急患が搬送されてきたとき、本人が文字を書ける状態ならまだいいですが、しゃべることもできない書けないという意思表示が困難な場合があります。
こうした場合は入院の契約書や保証人などが書けないことがあります。
後見人がいる場合はいいのですが、そうでないと病院側も困ります。いろいろと手続きが大変になります。
天涯孤独だと調査が難しい。
そして支払いも不安です。
今は元気でもいつか必ず倒れるときがやってきますから、元気なうちに後見人をつけるとか対策をとっておくのをおすすめします。
◆ 退院後、介護が必要な場合は福祉サービスをどうするか。
入院には期限がありますから、いつまでも病院にいるわけにはいきません。
退院は「容態が安定したし、じゃあ退院」というわけにはいかなく、例えば麻痺があったり安定はしているが筋力が落ちてまともに歩けないなど退院後に何らかの福祉サービスが必要な場合は、入院中に介護保険を申請したりケアマネと打ち合わせをしたり、家屋を改修したりして、安心して退院できるようになってから退院するのが通常です。
でも天涯孤独だとこうしたことを患者本人としか話しができないので、なかなか難しいことがあります。
それに大変失礼な言い方ですが、こうした患者さんはあまりお金を持っていないことが多いのです。
そうしたことも退院後の生活が難しくなる原因の一つです。
◆ 歳をとるとよく分かる、家族・兄弟姉妹のありがたさ。
やはり天涯孤独だと、いろいろ問題が発生します。
家族がいれば問題はないのかと言われるとそういうわけではありませんが、助けてくれる人が多いほどメリットはあります。
介助する人にしても、自分一人しか介助する人がいない場合よりも、複数人いたほうが休めるし自分ばっかり負担を背負わなくてもいいですからね。
いろんな方に相談できるのもメリットですし、サポートの幅が広がります。
そして何より家族や兄弟姉妹がいるという安心感があります。
世の中には財産のことやらで兄弟ともめる家庭がありますが、遠巻きで見ている私が思うに、結局お互い痛手を負うはめになります。小さい頃は一緒に遊んだ仲だったでしょうに。どうして大人になってこんなにいがみ合うのか・・・・
だから、、、兄弟姉妹とは仲良くして頂きたいと思います。もちろん両親にも、子どもにも。
仲の良いファミリーでいて頂きたいと思います。
結果として、親が高齢になっても自分が高齢になっても必ずありがたい存在になるはずです。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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老後2000万も大事だけど、親族等の人間関係もものすごく大事ですね。ピストンさんのおっしゃる通りです。
まさに「老いて暖まりたい者は、若いうちに暖炉を作っておけ」ですね。
時々大事な事忘れそうになります。ありがとうございました。
meganesaru707さん>>コメントありがとうございます。
こういう仕事をしていると、退院後に誰が面倒をみるか、あそこの老人ホームは嫌だこっちにしろ、誰が施設に入れるって決めた!?と兄弟間のもめごとに巻き込まれたことがあります。
仲が良ければ何も問題ないでしょうに、そりゃあいろいろ事情があるんでしょうが、なんとも悲しい気持ちになります。
やはり家族は仲良く大切にしないと、ですね。
まさしく、ながいきした場合のあっしです。
弟が昨年死亡。
たぶん後見人つけるしかありません。
市長が申立人でボランティアの後見人に依頼をするケースもあるらしいです。小生の友人は講習うけて後見人になっていますが、赤だそうです。
小生の場合はたぶん、まる福の制度がずっとあれば、病院代で持ち出しはないかと。ただ障害や死亡のときはやばいです。あらかじめ公証役場なり後見人をつけないとです。そのまえにピンコロがいいですが、主治医、あらゆる腫瘍マーカーいれてくれるし、HCC発見のため、年3でプリモビストEOB受けています。
ひでほさん>>後見人を付けるのなら、まだ元気なうちに付けた方がよろしいです。ご存知と思いますが、そのほうがいざひでほさんに何かが起こった時に、後見人がすぐに動きやすいからです。
普段のひでほさんの暮らしや考えや将来の不安などを知ってくれているからです。
一人ぼっちの方が脳卒中で倒れられて意思疎通が不可能になったのですが、親族がおらず後見人もいない方を見てきました。
そうなると法的手続きで急遽後見人を探しますが、やはり普段から本人とコミュニケーションを取っている方でないとご本人の思いをくみ取ることは難しくなります。
ご指導ありがとうございます。ぶっちゃけ、父には司法書士に後見人になってもらっています。母も同居していますが認知が出てきてやばいです。小生が入院するときは、親戚に連帯保証人になってもらっています。この母がくせものです。なんとかしたら、小生もいまの後見人の先生希望で家裁に申し立てしようかと。まだ50代なんですが。
ひでほさん>>いろいろと気苦労が絶えず、大変ですね。
でもこうやって今の内から考えていらっしゃるのはいいことだと思います。