29b1f4b5873797d4a465b26128749623_s (1).jpg


「サ高住」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。

サ高住は増えており、現在約24万戸あります。

サービス付き高齢者向け住宅-いわゆる「サ高住」は、入居する際に高額な一時金が必要ありません。敷金はいります。

「一人にしておけない、目が離せない高齢者を預かってくれる」

「安い料金で介護してくれる」

「終の棲家だ。最後までずっと居れる」

これらには間違いが含まれています。

知識は重要です。

ましてや親の新しい住み家になるわけですから、よくよく知っておくことです。

よく知らないまま契約して、後からトラブルになった例を知っています。

そうならないように、基本的なことくらいは知っておいて損はありません。





◆ 手厚い介護とは違う。ないない尽くし?

老健や特養のような老人施設とは違って、もっと自分で身の回りの事が出来る高齢者が入居の対象としています。

なので、

サ高住の特徴1. 職員ががっつり介護をするわけではない。
2. 認知症の方に対応できないこともある。
3. 介護食や介護用風呂の設備が整っているわけではない。
4. 医師や看護師といった医療職が常駐していない。よって看取りはできない。医療行為もできない。
5. あれこれ介護をしてもらうと、「追加オプション料金」がかかる。


ないない尽くしのサ高住という印象ですが、実際はもうちょっと介護をしてくれます。

しかし介護ケアの多くは「オプション料金」がかかります。

食事を三食食べるのか、一食だけにするのかでも料金が変わります。


2468ed743ff16931219a512c05567b35_s (1).jpg


つまり介護をいっぱいやってもらおうとすると、お金がかかります。

すべては契約なのです。


介護スタッフの数も少ないので、手のかかる利用者は嫌がられます。

サ高住は、いわば介護スタッフが少しだけいるマンションみたいなものです。

しかも契約したケアだけをする施設です。


まずここらへんが、老健や特養とかと違うところです。


◆ 医師や看護師といった医療職はいない。

なので、吸引の研修を受けた介護スタッフがいないと、痰の吸引ができません。

しかし吸引ができない施設がほとんどです。

胃ろうや膀胱留置バルーンカテーテルが入っている人も入居できません。

傷の処置や褥瘡の処置などもできません。


介護スタッフは簡単なケアだけをするのが基本です。

たとえば内服薬の与薬や車いすや歩行の付き添いなどが介護の基本になります。

高度なケアは基本的にしない施設です。


どうしても医療ケアが必要なら訪問看護を使うしかありません。


しかしサ高住とは、比較的自立度が高い高齢者が対象ですので、年齢とともに身体能力の低下や認知症の進行があると、住めなくなる場合があります。


入所の時点で介護負担が大きい高齢者の場合、そもそも入所できないこともあります。

入所したあとで、

「あれもしてくれない。これもしてくれない」

と文句を言ってくる入居者さんやご家族がいますが、そもそもその認識が甘い。

そういう施設なのです。

最初に説明を受けています。「いや、そんなの聞いていない」という家族がいますが、そんなことはありません。必ず事前に説明をしています。


こうした「なんでやってくれないの?!」というトラブルは実際にあります。

そう言ってくる人はサ高住を老健や特養のミニ版と勘違いしている人が多い。

高齢者施設は老健や特養やグループホームやサ高住や小規模多機能型居宅介護やら、たくさんあります。

種類がいっぱいあります。

それぞれ、できるできないがありますから、施設の特徴をきちんと知っておくことでこうしたトラブルを防げます。


◆ 介護度が上がると出ていかなくてはならないことも。

7446836723cab6b21d8a6b57dd51a788_s (1).jpg


歳を取ると身体能力は落ちてきます。認知症になるかもしれません。

これは自然の摂理で、ある意味誰でも起こりえることです。

そうなると、比較的自立度が高い高齢者を対象としているサ高住ではみれないということがあります。

先述のように医療職がいませんので、対応できないことがあります。

看取りもそうです。

なので介護度が上がる利用者では、退所を言われる可能性があります。


最近は逆に介護度がものすごく高くなってしまう人、すなわち寝たきりになるとむしろ入所をさせてくれる場合があります。

寝たきりだと歩いて動かないので、逆に転倒リスクがなく安全なので、ケアは楽になるからです。

ケアが楽にならない場合は退所の可能性があります。


このようにざっとサ高住の特徴を述べましたが、「あれやって、これやって」という依存度が高い高齢者は不適切といえますし、胃ろうや褥瘡など重度のケアが必要な高齢者も不適切といえます。

また認知症で徘徊したり異食をしたり、他の部屋に入ろうとしたりドアをノックしたりする方も不適切です。


比較的安い料金で入所ができるのが魅力的で、ワンルームマンションのようでプライバシーが守られているのも魅力です。しかし老健や特養といった他の施設とはタイプが違うということを理解しておきましょう。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

<スポンサードリンク>










カテゴリ

タグ