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やる気と頑張りって何とも体育会系の感じがしますが、これ、脳科学で説明ができます。

「がんばれ!がんばれ!」というのとはちょっと違います。

そういう闇雲にやるのとは違って、患者自身が楽しい、やろう、と感じることが大切です。

リハビリ効果を高める「やる気と頑張り」。

どうせやるなら、効果が期待できるやり方をやりたいもの。

リハビリにとって大切な「やる気と頑張り」についてのお話です。





◆ 脳には「やる気」を運動機能回復に結びつける仕組みがある。

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リハビリ職の方は昔から経験として知っていました。

やる気のある患者、頑張っている患者は、そうでない患者に比べて回復することを。

でもそれをうまく説明できる根拠が分かりませんでした。

ところが脳科学が進歩し、脳の解明が少しずつ進むにつれて、脳のなかでなにが起きているのかが徐々に分かってきました。

脳卒中、脊髄損傷の患者さんのリハビリで、やる気のある患者さんは回復効果が高い。

これはモチベーションや頑張りをつかさどる「側坐核(そくざかく)」という脳の部分がありまして、そこが運動機能をつかさどる運動野の活動を活発化して、運動機能の回復を促すことが分かりました。


◆ 成功体験はおいしいご褒美。脳の報酬系が活性化する。

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この「側坐核」は脳の前の方にあります。ここは行動と快感が結びついています。

例えばある行動をして「褒められた」とすると、その褒められていたときの行動が強化される。

これを繰り返すと、その行動をしようと予測するだけで、そこが働きます。


これは実際にまだその行動をしていないけれど、その行動を予測してあたかも今そこ行動をしていると脳が働くからです。


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褒められた行動、できるかどうか分からないけど出来た行動、こうした行動がリハビリ中に起きたとしたら、そのリハビリの行動が強化されます。脳が分かっています。またその「うれしい行動」をやろうとします。

結果、リハビリ効果が出やすくなります。

モチベーションが高い人、やる気のある人はこうした脳の報酬系の働きが活発化し、その行動が強化されます。


◆ やる気がないなら出させてみようドーパミン。

「そんなこと言ったって、やる気がでない」

と言う人は、自分なりのモチベーションを保つ術を見つけることです。


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何度も言いますが、やる気スイッチになるドーパミンは、「うれしい時」に出ます。

さらに、「できるかどうか分からないけどできた!」時はたくさん出ます。

たとえばゲームで最後のボスが倒せたときは、ドーパミンがドパッと出る。倒せるかどうか分からないけど倒せた!という時にドーパミンがたくさん出ます。だからうれしいし、ゲームって中毒性があるんです。


だからリハビリでは、ちょっとだけ自分の限界を超えるくらいの負荷をかけたことをする。そして出来たら褒める。そうするとドーパミンがドパッと出て、そのときやっていたことが強化される。



リハビリスタッフもこうした脳科学の知識もあると、患者さんにいいことが還元できます。

「脳は褒められたがっている」んです。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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