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写真:京都 嵐山 世界遺産 天龍寺  後ろの山が借景となり更に美しい。

座禅をしたことがあるでしょうか。

ここは京都。

たくさんのお寺があります。

私は座禅をしたことがありまして、嵐山にある天龍寺という世界遺産のお寺です。

座禅場の凛とした空気のなかでする座禅は、心の平穏と生まれ変わったような新鮮な気持ちになれました。

こうした座禅の効果は、実は科学的に説明ができます。


まだ座禅をしたことがない方は、ぜひやってみてください。

なにもお寺に行かなくてもできます。でもお寺に行って本格的に教えてもらってからご自身でやるのがいいかと思います。まずは正しい型から始めましょう。



◆ 座禅の効果は、満足をもたらすセロトニンのしわざ

ドーパミンは「やる気」を出す脳のなかで出る物質です。このドーパミンは強烈な作用があり、限度を知りません。

嬉しい時、脳はドーパミンをドッと放出します。それが前頭葉に行きます。すると脳はその時やっていた行動を強化します。

好きな人がニコッと笑ってくれた。うれしい。するとドーパミンがドッと出ます。だからまた笑顔を見たくなります。ゲームをやってて初めてステージをクリアできた。うれしい。だからまたクリアしたくなる。だからゲームは中毒性があるのです。

料理を作って食べた人が「おいしい!」と言って喜んでくれた。だからまた作ってあげたくなるのです。

このようにドーパミンはやる気を引き出します。

ネズミの実験で、脳の側坐核という快楽中枢があります。ここに針電極を刺しておき、レバーを押すと電流が流れるようにします。すると、ネズミはレバーを必死に押し続けます。レバーを押すといい気持ちになるので繰り返すのだと考えらています。逆に、側坐核にドーパミンを働かなくする薬剤を注入されたネズミは、やる気をなくします。

人は褒められるとドーパミンが出てやる気がアップします。「できるかできないか分からないけど、できた!」という時もドーパミンがドっと出ます。

このネズミの実験でも分かるように、ドーパミンのもたらす快楽にはとめどがありません。

例えば競馬やパチンコなどの依存もドーパミンと関係があります。

買い物依存もそうです。「欲しいバッグを買えるとうれしい」とドーパミンが出る→もっと高いバッグが欲しくなる→買えるとうれしい→ドーパミンが出る→もっと高いバッグが欲しくなると際限がないのが依存症です。

そこで必要なのが「満足」です。

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「欲しいバッグが買えたので、これで満足」となればいいですね。

この満足には、セロトニンという神経伝達物質が関与しています。

セロトニンが心の平穏をもたらしてくれます。セロトニンは心の安定のほかに、覚醒作用により頭をすっきりさせたり、姿勢筋・抗重力筋に働いて背筋が伸びたよい姿勢をもたらす、痛みを抑制する、自律神経を調節するなどの健康作用を発揮します。


セロトニン分泌にもっとも有効なのは、「リズミカルな運動」です。

座禅はなぜこれにいいのでしょうか。

それは座禅には丹田呼吸法があります。

心を整える呼吸は意識をして集中して呼吸時に腹筋を使います。普段の呼吸は無意識に吸って吐いてをくりかえしますが、座禅は違います。

・集中

・リズミカルな運動

これはどちらもセロトニン分泌に必要なことです。

これにもってこいなのが座禅というわけです。


◆ 座禅だけじゃない。そのほかの有効なしぐさはこれ。

セロトニン研究の第一人者である有田秀穂氏(東京大学医学部卒 現東邦大学名誉教授)は、

①リズミカルな運動を続ける(毎日30分程度で3ヶ月以上)

②ハグや手もみなどのタッチングや井戸端会議などのグルーミング(本来はサルの毛づくろい。ゴシップで仲間作り)

③バナナや納豆、大豆(味噌汁)などセロトニンの原料となるアミノ酸トリプトファンを含む食品を食べる。

④感動して泣く。


この中でもっとも有効なのが、リズミカルな運動です。

チューインガムを噛むだけでもよいそうです。米国大リーグの選手がガムを噛みながらバッターボックスに立ちますが、セロトニンで心を平静に保つ効果があります。

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京都 嵐山 世界遺産 天龍寺 この素晴らしいお寺で座禅ができるだけで価値がある。

リズミカルな運動は集中してこそ意味があります。ダラダラしていてはセロトニンは分泌しません。

意識してリズミカルに呼吸筋を動かし、雑念を捨てて集中する。

あとで精進料理を食べれば味噌汁がある。大豆はセロトニンの材料。

だから座禅はもってこいなのです。

◆ なかなか実践は難しいが、要は昔から言われている健康的な生活は大事ということ。

もう皆さんも知っての通り、

野菜中心のバランスのとれた食事は体にいい。

適度な運動は体にいい。

夜はぐっくり寝て、昼間はシャキッとする。

お酒の飲みすぎ、タバコはよくない。

昔の食事は体にいいのがたくさん。但し塩分は控えめに。

寝る前にTVやスマホをいじるのは、良眠の妨げになる。


こうした昔から言われていることは、けっこう理にかなっているのです。

でも、分かっちゃいるけどやめられないってことなんです。

んっ⁈これって、ん?分かっちゃいるけど・・・やめられない・・・・


あっ!!ドーパミンだ!


ドーパミンが不健康なことに快楽をもたらすから、やめられないんだ。


そう、これは本当です。

なので、「もうこれで満足した」という気持ちが生まれないとなかなかやめられません。

この「満足」をもたらすセロトニンを出すことが、ストップをかける鍵となります。

ゲームでそろそろ止める時間かなと思ったら、ガムでも噛んでみてはいかかでしょうか。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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