私は看護師になる前は、いろんな仕事をやってきました。
フラフラと職を変え、一つの職を長続きさせることなく生活をしていました。
いわばタレントの高田純次のように、数々の仕事をフラフラととっかえひっかえしてきました。
別に「嫌ならすぐに辞めてやる」と思っていたわけではなく、石の上にも三年の気持ちを持って働いていました。
できれば一生の仕事としてやっていきたいという気持ちで就職したものです。
しかし、人生はどうなるか分かりません。
諸事情により辞めた仕事は数えきれず(本当は数えられますが)。
でも辞めてしまったものは仕方がない。
自分のこれまでの人生をちょっと振り返ってみました。
◆ 実際に働いてみてわかった。
これまでの仕事のしんどさランキング
1位はダントツで〇〇さんマークの引越社です。
マジでダントツです。
1日2件の引越をします。朝は5時30分出社です。
当然ながら、荷物がめちゃくちゃ重たい。がたいのいい男でも根を上げます。
毎日のように辞めていき、翌日に新しい人が入ってくる。
中には半日で辞めた人もいるくらい、そうとうキツイ仕事でした。
朝から叫ぶような大声で朝礼をする。先輩からは「殺すぞ」「てめえ」なんて言葉は日常茶飯事。
お客さんからのアンケートで、「新人がかわいそうだから、やめてください」と投稿があったくらい。
夏なんて冗談なしで、死ぬかと思いました。
汗が滝のように流れ、2Lのペットボトルのお茶が一瞬で飲み干してしまうくらい、脱水になりかけました。
そういえばここの引越会社はブラック企業としてYouTube動画でも上げられていますね。
実際に働いていたので、よく分かります。
でもその代わり、給料は良かったです。
2位の医療機器販売会社の営業マンは、深夜にまでおよぶ超過勤務。
部署によりますが、私が配属していた部署は有名大学病院などを担当していたので、特にハードでした。
会社に戻ってくるのが、夜19時や21時。ときに22時を過ぎることもありました。
そこから事務処理、見積もり作成などをやります。
家に帰るのが0時を過ぎるなんてこともしょっちゅう。
でも朝8時には出社です。
帰ってお風呂に入ってなんだかんだしていたら、睡眠なんて毎日仮眠程度のものです。
「人間らしい生活がしたい」と初めて考えたくらいです。
こんなにしんどかったのですが、実は今となってはこの会社に感謝しています。
大学病院だけでなく、京都市や奈良や滋賀などの病院をたくさん知ることができました。京都市の病院はほとんど回ったんじゃないでしょうか。
いろんな病院の特徴やそこで働いているスタッフの方々と知り合いになれましたし、病院の経営や物流、入札といった経済の仕組みが分かりました。
モノとお金の流れが分かると、その後の人生でとても役立つんです。
医療機器についても詳しくなれました。
これらのことは、看護師になってからとても役立っています。
他の看護師が知らない情報をたくさん持っている。
これは私の強みかなと思っています。
3位 印刷会社の営業マンは私がはじめて正社員として働いた仕事です。
営業のことなんてこれっぽっちも知らない。
ビジネスマネーも知らない。本当に素人からのスタートだったので、怒られまくりでかなり精神的にも参りました。
営業車がない弱小会社でしたので、足で稼ぐとはこのこと。
もう毎日足がガクガクで、しかも印刷物を運ぶとなるとこれまたしんどい。
初めての正社員で張り切って入ったものの、いろいろ疲弊しました。
でも2位と3位の営業マン経験をしたおかげで、ビジネスに目覚めたのと、ビジネスのいろはが分かったので、人生に無駄な経験はないなあと思います。
4位の新聞の朝刊配達は看護学校時代、これをしてから学校に通っていました。
30代前半のころです。
毎朝3時に起きて朝刊の配達。それが終ってから看護学校。
レポートや宿題、テストなどがあったら、寝る時間が本当になかった。
でも、社会人を経験してから看護学校に通ったので、学校という所が楽しくて、勉強が面白くて、睡眠不足ながら楽しく学生をしていました。
ちょっと飛ばして、11位の司法書士事務所は、定時17時でちゃんと帰れたので今思えば体が楽でした。
給料は安かったですが、アフターファイブを楽しめました。
プロフィールにも書いているように、私は大学法学部卒業で、実は法律関係の仕事をしたかったんです。
司法書士を目指して勉強もしていました。でもあまりの狭き門で挫折しました。
一覧の仕事についてはこの辺にしますが、またいつか機会があればお話をしたいと思います。
◆ 看護師は肉体的にもしんどいけど、精神的にきつい。
看護師はやってみてよく分かったのですが、どちらかというと精神的につらいことが多いように感じています。
もちろん、肉体的しんどさはあるのですが、それはどの仕事でもある程度はあるでしょう。
患者さんの体に医療処置をするので、生身の体に傷を付けることになります。注射とか。
その他にも必要なことなのですが、嫌なこともします。吸引とか、食べられない人に鼻から栄養チューブをいれたりとか。
病院は閉鎖された空間のなかに、ほんとうの多様な人がいますから、トラブルなんて日常茶飯事。
患者さんだけでなく家族さんからのトラブルもたくさんあります。
患者さんもスタッフもけっこうストレスを抱えているはずです。
そう言う意味で精神的なしんどさはあります。
わたしはいままでたくさんの仕事を経験してきましたから、他の看護師よりかはトラブルに対応するスキルがあると思っています。
社会経験が少なかったらトラブルに対する抵抗力は小さいと思うのです。
その点私は社会経験が豊富ですから、少々のことでは動じません(笑)
一つの仕事を一生続けて熟成させていく人は、私からしたら憧れます。
自分はそれができなかった。
一つを極めるということは大変なことだと思うからです。
一つの仕事を一生続けるのか、転職して違う仕事をやるのか、どっちがいいとか悪いとかないんじゃないかな。
私は一つの仕事を続けることに憧れて夢破れましたが、今思えば過去の経験は大変役に立っています。
そう考えるといろいろ見てきたことは、良しとしようという気持ちになります。
そう、人生に無駄な経験はない。
それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
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私も同じ考えです。いろんな仕事をしてきましたが、いま思えば無駄なことなどひとつもなかった。それと不思議なことに、やってきたことが見事にいまの仕事につながっているんです。めげかけていますが、もう一度、初心に返り頑張ろうと思いました。
リス太郎さん>>一見、無駄と思えることや役に立つと思わなかったことが、将来思わぬ形で役に立つことってあるものですね。
経験豊富な方は頼りがいがあるのは、こういうことでしょう。
いい経験も嫌な経験も、全部自分の財産ですね。
ものすごい経験されておられるんですね。説得力のある記事はこういう経験が寄与されてるんだと思います。
小生が自慢できるのは????いろんなOP受けてることくらいですか。体中キズだらけで、かなり引きます。病棟同室で武勇伝かたるじいさんに、にいちゃんは?ときかれキズみせるとだまっちゃいます。
ひでほさん>>広く浅くですので、大したことではありませんよ。それよりひではさんのお話は失礼ながら、想像してクスっと笑ってしまいましたよ。お大事になさってください。