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高齢者は水分を摂りたがらない。

しっかり飲んでいる方がいるのは承知していますが、概して高齢者ほど水分を摂りたがりません。

どうして高齢者は水分を摂りたがらないのか?

水分が不足するとどういうことになるのか?

本人だけでなく、ご家族にも知っておきたいことです。




◆ そもそも歳をとると、体内の水分量が減る。

人間の体にはどのくらいの水分があるのかご存知でしょうか?

ざっと言うと、

新生児では約75%、

子どもでは約70%

成人では約60%

高齢者では約50%

を水が占めています。


そうです、歳をとると体の水分量が減るんですね。

一般的にお年寄りの肌は乾燥しやすく、カサカサしていることが多いのです。

そのため、特に多いのが「かゆみ」です。

これは皮膚の乾燥が原因で起こるため、対策としてはローションや保湿クリーム等を塗ることでかゆみを軽減できます。

そもそも潤いが少ないので、肌はカサカサで怪我もしやすい。

なので、意識的に水分をとることをしないといけません。


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でも多くの高齢者は歳をとると人間の持っている水分量が大幅に減るという知識を持っていない方が多いように思います。

いろんな高齢者に聞くと、そんなことは知らんと言われるばかりで、ただでさえ水分不足になりがちということを知らないようです。

個人的には基本的な医療のことは、小学校や中学校で教えるのがよいと思います。

そうでないと歳をとってからでは「知らん」の一点張りで、学ぼうとする人が少なくなるからです。

しかも基本的な知識を持っていないと用心すらしないし、体調が悪くなってからも回復のためや再発予防のための実践をしないからです。


今は昔より医療に関する知識を多くの方が持つようになりました。

こうした流れを推進していって、小さな頃から基本的な医療知識を学ぶ機会が増えればいいなあと思います。


◆ 体の渇きが感じにくくなる。また、おしっこを心配して飲むのを避けがちになる。

体内の水分量が減るということ以外に、感覚が鈍くなるということもあります。

また、水分をとるように勧めると、


「そんなに飲んだら、おしっこが近くなるやろが」


とよく言われます。


歳をとると頻繁にトイレに行きがち。

いわゆる「頻尿」になりやすい。

ただでさえトイレに行きたがるのに、その上水分をたくさん飲むとどうなるか・・・

そういう思いがあるのでしょう。


しかも体は若い時より動くことが大変になってくる。

トイレに行ってズボンとパンツを下ろして、用をたして、立ち上がってまたパンツとズボンをあげて、トイレから戻ってきて・・・と一連の動作自体がしんどいのです。


だからなるべく水分をとらずにして、おしっこに行く回数を減らしたがる。

入院している高齢患者さんは、よくこうした考えを持っておられます。


歳をとると渇きに対する感覚が鈍くなります。

本当なら喉が渇いているはずなのに、本人は渇いていないと思っています。

渇いていることに鈍くなっています。


そのため自ら積極的に飲もうとしないのです。

促しても飲もうとしないのです。


◆ たかが水分、されど水分。水分をしっかり摂ることは大切。

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しかし水分を舐めると痛い目に会います。


水分不足は確実に身体に悪影響を及ぼします。


・尿路感染

・膀胱炎

・脱水症

・発熱

・めまい

・食欲不振

・倦怠感

などさまざまなリスクが増大します。


人は水分が大半でできているのです。


水分をとる、ただそれだけで多くのリスクを減らすことができるのです。

なんと簡単で安上りなことでしょう!!

お茶を飲む、水分をとる、ただそれだけです。

やらない理由なんかないですよね。


たとえおしっこの回数が増えたとしても、上記のような不調のリスクが減るのでしたら、やはり飲まない理由はないはずです。

おしっこが増えても、元気なほうがいいに決まっていませんか。


たかが水分、されど水分。


#もっと飲め


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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